拓大3試合、計58トライ総得点366もミスからの失2トライ。DFが課題
(撮影:見明亨徳)
来季1部復帰を目指す拓殖大ラグビー部。10月12日、関東大学リーグ戦2部の第3節を国士舘大と戦い、15トライ10ゴール、95−10で開幕3連勝を飾った。
3試合で計58トライ総得点366と、2部校相手に実力の差を見せつけているが、その差が大きいだけに悩み課題が尽きないという。
遠藤隆夫監督は試合前に「2試合で271点という大勝には満足していない。アタックもすぐに抜けてしまう。個人技でトライを取れている。フェーズを重ねて取り切るという強い相手に必要な準備ができない。ディフェンスもほぼしていない状況」と心配な様子だった。
その対策として今月4日、土曜日にトップイーストDiv.1の栗田工業へ出げいこをおこない「ブレイクダウン、ディフェンスなどで圧力を受ける、圧力をかけることをこころがけた」と言う。
そして遠藤監督は選手たちを「継続する意識。あきを見つけたらボールを運ぶ。ディフェンスをしっかり」とグラウンドへ送り出した。
開始早々、国士舘の奮闘に押される場面もあったが前半5分、FB塩倉将大(3年)が先制トライを奪うと攻撃陣の動きが良くなった。WTB松崎翔太(2年)が11分、18分とゴール前ラインアウトからのボールを連続トライで勢いをつける。22分、26分もラインアウトをモールで押し込んで連続トライで33−0。最後はペネトレーターNO8シオネ・ラベマイ(1年)がトライラインを越え、40−0で前半を終えた。
後半も3連続トライを奪った。ここで気の緩みが出た。20分、リスタートのボールを拓大がノックオンし国士舘が奪うと、ゴール左隅にボールを運びトライ。拓大の今季、初失点となった。この失点で拓大の心にも火がついたか。その後、ラベマイ、CTBステイリン・パトリックなどが6トライを積み重ね、95−5。3試合連続の3桁得点も期待された。しかし、最後は国士舘が拓大の課題を突いた。リスタートのボールをターンオーバーしトライ、5点を追加しノーサイドとなった。
拓大スキッパーのHO川俣晃人(4年)は「最後にトライを取られるなど課題がある。ディフェンスは粘り強さが足りない。試合中も気を緩めないようにしたい」と反省する。
U20日本代表のPR具智元(2年、グ・ジウォン)は「(大勝しているので)チームに少し甘さが出ている。自分はスクラムを押したいが相手が崩してしまう」と満足していない
2部は関東学院大(昨季2位)、専修大(同3位)がともに開幕3連勝。拓大は次節、19日に東洋大(同5位)と対戦する。3強と当たる11月9日まで緊張感・集中力を持続し、取りこぼしを避けないといけない。
(撮影:見明亨徳)