女子日本代表が敵地で強豪イタリア代表に初勝利! 新国際大会へ向け自信をつける
イタリアに遠征したラグビーの女子日本代表は、現地時間9月30日にパルマで世界ランキングが3つ上(8位)の同国女子代表とテストマッチをおこない、25-24で接戦を制した。
女子シックスネーションズ(欧州強豪6カ国グループ)に属するイタリア代表に女子日本代表が勝ったのは初めて。昨年開催のワールドカップでは8-21で敗れており、それから成長したことを証明した。
サクラフィフティーンの愛称で知られる女子日本代表は今年、これで6連勝となった。
日本はイタリアに先制を許したものの、前半13分、敵陣深くでアタックを継続し、FB西村蒼空がディフェンス裏に蹴ってインゴールに転がったボールをWTB今釘小町が押さえ、5点を奪い返した。
そして、21分にはキャプテンのFL長田いろはやNO8永井彩乃らの力走もあってチャンスを広げ、テンポよくボールを動かしてWTB安尾琴乃がフィニッシャーとなり、逆転した。
さらに、相手にイエローカードが出て数的有利となった33分には、スクラムを起点に攻め込み、力強く突進したNO8永井がトライゲッターとなった。
粘り強いディフェンスでも相手にプレッシャーを与えた日本は、前半ラストにもゴールに迫ると、LO吉村乙華がピック&ゴーで追加点を挙げ、SO山本実のコンバージョンも決まって22-7で折り返した。
後半、イタリアが反撃したが、日本は途中から出場したSO大塚朱紗のペナルティゴールも貴重な追加点となり、終盤に1点差に詰められたものの、リードを守りきった。
キャプテンの長田は、「前半は私たちがやりたかった、ボールをスペースに運ぶラグビーができましたが、後半は相手のキャリーが多く、そこでのコリジョンに勝てずにゲインされ、モメンタムを作れなかったことで、イタリアに良いアタックをされてしまったと思います。ディフェンスがあまりうまくいっていなかったので、今まで自分たちがやってきたことを思い出してコネクトし続け、いいポジショニングをして、全員で前に出ようと皆に声を掛けました」と試合を振り返る。
レスリー・マッケンジー ヘッドコーチは、「前半は私たちの強みを多く発揮でき、良い形でゲームを進めることができました。後半に苦しんだ時間もありましたが、試合をマネージすることができたことには満足しています」と評価。若い選手たちもタフな相手に対して経験を積めたことをポジティブに捉え、2週間後には新設の女子15人制ラグビー国際大会『WXV』に臨む。
WXVで日本は2部グループ(WXV 2/南アフリカ開催)に入り、初戦でイタリアと再戦し、そのあと、サモア、スコットランドと対戦する。