国内 2026.10.19

ニュージーランドで鍛えた。ワイルドナイツ・谷山隼大は動ける「100キロ」を目指す。

[ 向 風見也 ]
ニュージーランドで鍛えた。ワイルドナイツ・谷山隼大は動ける「100キロ」を目指す。
谷山隼大[埼玉WK/CTB](筆者撮影)

 さわやかな顔立ちをゆがめ、またそれを整えた。

 直前までしていた試合で納得できないプレーがあったものの、総じて前向きにレビューできるからだ。

「僕がよくない判断をしたところが失点に繋がったので、そこは反省です。ただ、そんなに悪い感触ではなかったかなと」

 10月17日、都内のグラウンドにいたのは谷山隼大。国内リーグワン1部で前年度12チーム中3位の埼玉パナソニックワイルドナイツのアウトサイドCTBとして、同6位の東芝ブレイブルーパス武蔵との練習試合へ先発していた。

 40分3本の変則マッチで、59分ほど出番を得た。

 身長184センチ、体重95キロの24歳が悔やむのは、ひとつのミスである。

 2本目の13分、敵陣中盤で数的優位の見られた左大外のスペースへロングパスを試みた。この軌道を相手に読まれ、インターセプトからのトライを許した。「…よくない判断を」と話したのはそのためだ。120分を通し、40-55で敗れた。

「スペースが見えて、そこを活かしたいなと思ったのですが…。僕が浅かった(立ち位置が防御に近かった)ので、ハンズ(隣にいた味方への短いパス)でもよかったかなと」

 もっとも敵陣ゴール前まで長距離を駆け戻ってのカバー防御、密集近辺へ駆け込みフィールドの中盤を走破するランニング、オフロードパスでスケールの大きさを示した。

 ここから見据えるのは、12月中旬の開幕だ。これまでも、近い未来に躍進すべく準備してきた。

「自分なりに努力を積み重ね、特にフィジカル面で成長できたかなと」

 実質2シーズン目の出番を20戦中5度で終えると、7月からの約2か月間、ニュージーランドのインバーカーギルへ留学した。サウスランドスタッグスの一員となり、地域代表選手権に挑んだ。

 現地のハングリーな若手と切磋琢磨しながら、日本でもらった宿題にも取り組んでいた。ワイルドナイツの吉浦ケインS&Cコーチから、増量を命じられていた。衝突の多いCTBの位置でひとかどの存在となるには、フィジカリティの強化は避けられないからだ。

 慣れない環境に身を置きながら、ジムワークを繰り返した。個人トレーニングに時間を割きやすいスケジュールだったのがよかった。生来のきれや運動量を失わず、パワーを身につけられた。

「まだ(ウェイトは)上げ中。100キロを目指しています」

 小、中学生の頃は少年相撲や陸上の走り幅跳びでも目立ち、いま専念する競技でもジャンプ力、ストライドの大きさ、粘り腰を活かす。福岡の福岡高や茨城の筑波大では、いまの本職と異なるFW第3列でも活躍した。身体能力に定評があり、ブレイクが待たれる。

 ワイルドナイツに全ての在籍選手が揃うであろう11月下旬以降は、日本代表のアウトサイドCTBであるディラン・ライリーらと競争する。

 来るシーズンへ「まずは身体を作り、怪我せずにやり続ける。(鍛錬を)やって、振り返って、やって、振り返って…と、成長していけたらな」と展望する。

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