国内 2026.09.18

昨季発生、NECグリーンロケッツ東葛の不祥事2件に懲罰。複数選手・スタッフも関与。チームの責任、過失も明らかに

[ 編集部 ]
昨季発生、NECグリーンロケッツ東葛の不祥事2件に懲罰。複数選手・スタッフも関与。チームの責任、過失も明らかに

 一般社団法人ジャパンラグビーリーグワン(JRLO)の規律委員会は9月18日、NECグリーンロケッツ東葛(現JR東日本グリーンウォリアーズ東葛)の所属選手が2025-26シーズン中に起こした違反行為2件の懲罰を発表した。

 1件目の2025年10月5日にフェツアニ・ラウタイミが道路交通法違反(無免許・酒気帯び運転)の疑いで逮捕された事案では、チームが「けん責」、ラウタイミと選手(A・B)の3名が「けん責」、選手(E)1名が「戒告」、コーチ1名が「けん責」処分となった。

 違反行為は以下の流れ。10月4日19時からラウタイミの自宅で選手A・B・C・Dの合計5名で飲酒。選手C・Dは22時ごろにタクシーで帰宅。5日深夜0時ごろより、飲酒したラウタイミが運転する車で移動。選手Aは自宅付近で降車。ラウタイミと選手Bは、他の所属選手の駐車場に、当該選手の許可なく車を停めて、選手Eの自宅にタクシーで向かった。

 深夜1時頃から選手Eの自宅で、ラウタイミ、コーチA、選手Bの4人で飲酒。その後、選手Bは、タクシーで帰宅。その後にコーチAは徒歩で帰宅した。

 深夜1時20分から2時頃、ラウタイミは車を停めてある上記駐車場にタクシーで向かい、駐車していた車で自宅に帰宅しようとした。その後、ラウタイミは我孫子市内で道路交通法違反(無免許・酒気帯び運転)により逮捕された。

 チームは選手との新規契約締結に際し、チーム規約を説明し同意を得る。外国人選手にはエージェントを通して日本の交通ルールなどを伝え、またインテグリティに関する研修を実施しており、交通ルールに関する周知・啓蒙もおこなっていた。

 しかし報告によれば、選手Bは「チームに加入したばかりであったため、チームの研修には参加したことがなく、少量の飲酒であれば、車を運転しても違法ではないと思っていた」と述べている。またヒアリング対象となった他の外国人選手も「チームによる交通ルールに関する研修は受けていない」と述べている。

 さらにチームはJRLOの「インテグリティ行動ガイドライン」を遵守せず、ラウタイミとの契約締結の際に自動車運転免許の有無等の確認をおこなっていなかった。JRLO規律委員会は「チーム内に規範意識・遵法意識を浸透させるための対策が不十分だったといわざるを得ない」と結論付けている。

 2件目の2026年3月8日にロトアヘア アマナキ大洋が暴行の疑いで逮捕された事案では、チームが「けん責」と「制裁金100万円」、アマナキが「けん責」と「リーグワン公式戦6か月出場停止」の処分となった。

 この事案は、2026年3月7日に都内開催されたチーム主催パーティー後に発生した。アマナキはビールを多量にわたり飲酒し、パーティー終了後、都内の別の場所に移動し飲食店に集合。アマナキは店舗までの道中のことについての記憶は定かでないとのことだ。

 8日未明、泥酔したアマナキは女性店員の頬を左手で平手打ちし、女性店員を転倒させ負傷させた。その後、店舗付近の路上において男性店員の顔面を複数回殴打。また、アマナキの暴行を制止するために、アマナキと男性店員の間に割って入った別の選手(他のチームの所属選手)の顎付近にもアマナキの拳が当たり、打撲を負わせた。そしてアマナキは現場に臨場した警察官により暴行の疑いで現行犯逮捕された。

 チームはラウタイミの酒気帯び運転事案発生後、トラブルが起きやすい場所への外出を避けることなどを選手に対して指導していた。しかし、研修は飲酒問題への対応やその防止等を直接の内容としない一般的なものにとどまり、飲酒に伴うトラブルに特化した研修は実施されていなかった。また飲酒に関する明文のルールも、酒気帯び運転事案後には制定されておらず、アマナキの逮捕を受けて初めて制定されたものだった。本事案発生直前におこなわれたチーム主催パーティーにおいても、注意喚起の内容は飲酒にあたり選手らが具体的にとるべき行動を周知するものではなく、深夜にわたる飲酒を防止するための実効的な方策等は講じられていなかった。

 チームには、選手のみで構成される風紀委員会が設置されていたものの、本件の防止には機能しなかった。さらに、本件店舗にはチームの他の所属選手も居合わせていたにもかかわらず、チームが本件を把握したのはアマナキが現行犯逮捕されてから約1日を経過した後の報道機関からの問い合わせが発端であった。

 JRLO規律委員会は「チームが規範意識・遵法意識の浸透に向けて講じた対策はいずれも不十分であったといわざるを得ない」と断じている。アマナキの多量の飲酒はチーム主催パーティー中からおこなわれており、チームの過失が認定されるとした。

 アマナキと女性店員および男性店員らの間で示談が成立し、刑事事件について不起訴処分となっている。7月18日にはトップイーストリーグDiv1のクリーンファイターズ山梨に練習生として加入することが発表され、9月13日の開幕戦に出場した。

 チームの処分は、NECから譲渡され7月より発足したJR東日本グリーンウォリアーズ東葛に引き継がれる。

PICK UP