SOンタマック、FBジャリベールという布陣でオーストラリアに挑む。フランス代表がネーションズチャンピオンシップ第2節のメンバーを発表
フランス代表のファビアン・ガルチエHCは、今週土曜日にブリスベンで行われるオーストラリア戦の先発メンバーを発表した。先週末のオールブラックス戦から8人を入れ替えた。
最も注目すべきは、10番にロマン・ンタマック、15番にマチュー・ジャリベールを配置した点である。この2人のSOの起用について、ガルチエHCは次のように説明した。
「私たちはここしばらくの間、2人のSOであると同時に2人のFBでもある選手を起用してプレーしています。トマ・ラモスと我々の10番たちの組み合わせは非常にうまく機能していますし、彼ら(ンタマックとジャリベール)の組み合わせで機能しない理由はありません。彼ら自身もこの形に魅力を感じており、選手たちともこの選択を合意しています。これは以前から私たちが頭の中で描いていたプロジェクトなのです」
なぜジャリベールではなくヌタマックが10番なのかという問いに対しては、以下のように述べた。
「その逆もあり得たでしょう。私はマチュー・ジャリベールに第1戦を、ロマン・ヌタマックに第2戦を任せると約束していたのです。その約束を守りつつ、パトリック・アルレターズ(アタックコーチ)と考えていたこの小さな配置転換を、約束に組み込みました。マチューの現在のレベルと自信を考えれば、彼をFBに起用することに何の不安もありません」
ただし、ジャリベールは先週のニュージーランド戦の終盤にトライを決めた際、ふくらはぎに打撲を負ったため、今週は温存されて練習に参加していない。試合前日の練習で状態を確認した上で最終判断が下される。ジャリベールが欠場となった場合は、ニュージーランド戦に途中出場したアントワンヌ・アストイが15番を務める。
過去に2人を同時に起用したのは、2021年11月のアルゼンチン戦(29-20)、続くジョージア戦(41-15)で、ジャリベールを10番、ンタマックを12番に配置した。しかし、決定的な成果は得られず、同シリーズの最終戦となったNZ戦(40-25)ではその布陣は継続されなかった。さらに、現在は当時よりもCTBの層がはるかに厚くなっている。
「今の12番と13番はかなりハイレベルですからね。カルヴィン・グルグ、ニコラ・ドゥポルテール、エミリアン・ガイユトン、オーギュスト・カドといった選手たちがそろっています。今のこのポジションには、すばらしい競争が生まれています」
今回のオーストラリア戦では、先週のニュージーランド戦でコンビを組んだヨラム・モエファナとファビアン・ブロー=ボワリーが引き続き先発する。
「オールブラックスのCTB陣は世界最高レベルです。私たちは、コンビとしての実績がないペアで彼らに立ち向かいました。試合を終えて、彼らは補完し合える組み合わせだと感じていますし、さらにレベルを上げていけるという手応えもあります。ファビアン・ブロー=ボワリーは13番のポジションに挑戦中であり、試合中、戸惑う場面もありました。強固な基盤が必要だったあの試合において、彼らはチームに安定感をもたらしてくれました。今回も彼らを継続して起用するのは自然な流れでした」
SHマキシム・リュキュが引き続きキャプテンを務める。WTBは、先週の試合でふくらはぎを負傷し離脱したダミアン・プノーに代わり、初選出のアーロン・グランディディエ=ンカナング(以下、グランディディエ)がテオ・アティソベとコンビを組む。
グランディディエは7人制代表としてパリオリンピックで金メダルを獲得した。決勝のフィジー戦で、後半開始のキックオフのボールを空中戦で勝ち取り、倒れ込みながらアントワンヌ・デュポンへパスを出し、そこからすぐに起き上がって疾走するデュポンに追随し、ゴール前で再びボールを受けて逆転トライを決めたのがグランディディエだ。オリンピック後はブリーヴからポーに移籍し、スピードと空中戦の強さを武器に、今季躍進したポーの主戦力として活躍している。
FW陣では、HOのペアト・モヴァカ、LOのフロリアン・ヴェラアグとエマニュエル・メアフー、FLのレニ・ヌシら、先週水曜日にチームに合流したTOP14決勝出場組が先発に名を連ねた。これにより、第3列はヌシ、FLオスカー・ジェグー、NO8マルコ・ガゾッティの3人となり、2023年のU20世界ラグビー選手権で優勝したトリオが再結成される。
また、左PRにはモーゼス・アロ=エミールが起用され、初めてフランス代表のジャージーに袖を通す。彼はこの試合の開催地であるブリスベンで生まれ育ち、高校卒業後に渡仏。サモア代表の右PRである兄のポール・アロ=エミールと同じスタッド・フランセに入団し、キャリアを積んできた。
今週のベンチメンバーの構成は、複数のポジションをこなせる「ポリヴァレント」な選手がいることを理由に、FW6人、BK2人の「6-2」の布陣に戻した。
BKには、SHノラン・ルガレックと、SO、CTB、FBをカバーできるカルヴィン・グルグが控える。FWは、LOユーゴ・オラドゥ、LOトム・スタニフォース、FLキリアン・ティクセロンに加え、第1列にはHOマキシム・ラモット、左PRジェファーソン・ポワロが入り、2024年11月のニュージーランド戦以来の代表復帰を果たすPRテヴィタ・タタフを支える。タタフは所属するバイヨンヌで今季6試合しか出場しておらず、今回の抜擢には疑問の声も上がっている。
こうした声に対し、ガルチエHCは以下のように述べた。
「彼は私たちがこの2年間、大きな期待を寄せてきた選手ですが、代表でもクラブでもあまりプレーできていませんでした。今回は彼のパフォーマンスをしっかり見たいと思っています。
時として、私たちは『自分はラグビーのことをよく分かっていて、ポテンシャルを見極める能力がある』と思ってしまいがちです。彼は2年間に及ぶ負傷の連鎖に入る前、バイヨンヌで確かにその才能を発揮していました。ある意味、彼の時間は2024年11月のNZ戦、膝が相手の頭部と衝突したあの前半8分で止まってしまったのです。それ以来、彼は復帰を果たすことができずにいましたが、身体的、そして生理学的なコンディションを見る限り、今は良い状態にあると感じています。
彼のこれまでの道のりは複雑なものでした。非常に若い時に脚光を浴びましたが、彼自身も、彼の周囲の環境もその準備ができていなかったため、精神面で戸惑いが生じてしまったのかもしれません。彼の件に関して尽力してくれた我々のスタッフとバイヨンヌのスタッフに感謝を伝えたいです。彼はきっとやり遂げてくれますよ」
今週の課題は、決勝を終えて合流した選手たちをいかにうまく、速やかにチームにフィットさせることだった。
「私たちは最初のグループとともに、イングランドXVとの試合(35-19で勝利)を含めて3週間準備をしてきました。そして、あのNZ戦でのパフォーマンスです。十分に勝てた試合でした。あの試合に出場した選手たちにとって、大きな自信につながるパフォーマンスだったはずです。そして我々コーチ陣にとっても、自分たちの指導メソッド、戦略的な選択、そしてチームを短期間で仕上げる能力に確信を持たせてくれるものでした。
そして、いま我々が直面している次のフェーズですが、これはまだフランス代表チームではありません。申し訳ないですが、シックスネーションズを開幕から戦ったあのチームではないのです。23人のメンバーのうち、シックスネーションズを戦ったのはわずか3分の1に過ぎません。ですから、私たちの挑戦のテーマは何も変わっていません。このチームは、あくまで『デベロップメントのためのチーム』なのです。ただ、ここにいる選手たちは、代表チームでのポジションを獲得するためにポイントを獲得することができ、私たちにとっては、ポテンシャルの選択肢がより広がるわけです」
対戦するオーストラリア代表について、ガルチエHCは次のように分析している。
「彼らはスイッチが『オン』か『オフ』か、というチームですね。どんな相手でも撃破できる実力を持っています。南アフリカ相手に敵地で0-22とリードされながら、そこから38-22でひっくり返して勝利した試合(2025年8月16日)もありました。あの時の彼らは完全に『オン』の状態でした。しかしその後は奇妙なことに『オフ』になってしまう。相手を圧倒し、持ち前のスピードとパワーのラグビーを叩き込んでいるように見えたかと思えば、急に一貫性を欠いて脆さを見せる時間帯がやってきます。そこを突けるかどうかが、我々の鍵になります。ただ、彼らのスイッチが『オン』になった時のラグビーには、かつてオーストラリアが2度世界王者(1991年、1999年)に輝いた当時のルーツが確かに息づいています」
◾️ネーションズチャンピオンシップ2026[ラウンド2]
7月11日(土) 17 :40KO※日本時間16 :40KO
オーストラリア代表 vs フランス代表
@サンコープ・スタジアム(ブリスベン)
<フランス代表>
▼スターティングXV
1.モーゼス・アロ=エミール(スタッド・フランセ/187cm, 130kg/26歳/初選出)
2.ペアト・モヴァカ(トゥールーズ/184cm, 112kg/29歳/46キャップ)
3.デンバ・バンバ(ラシン92/185cm, 125kg/28歳/32キャップ)
4.フロリアン・ヴェラアグ(モンペリエ/203cm, 110kg/29歳/3キャップ)
5.エマニュエル・メアフー(トゥールーズ/203cm, 142kg/27歳/16キャップ)
6.レニ・ヌシ(モンペリエ/194cm, 108kg/22歳/6キャップ)
7.オスカー・ジェグー(ラ・ロシェル/190cm, 90kg/23歳/14キャップ)
8.マルコ・ガゾッティ(ボルドー/192cm, 112kg/21歳/2キャップ)
9.マキシム・リュキュ(ボルドー/177cm, 83kg/33歳/31キャップ)[C]
10.ロマン・ンタマック(トゥールーズ/186cm, 94kg/27歳/43キャップ)
11.アーロン・グランディディエ=ンカナング(ポー/187cm, 94kg/26歳/初選出)
12.ヨラム・モエファナ(ボルドー/183cm, 95kg/25歳/40キャップ)
13.ファビアン・ブロー=ボワリー(ポー/190cm, 98kg/20歳/3キャップ)
14.テオ・アティソベ(ポー/182cm, 84kg/21歳/14キャップ)
15.マチュー・ジャリベール(ボルドー/184cm, 86kg/27歳/40キャップ)
▼リザーブ
16.マキシム・ラモット(ボルドー/184cm, 109kg/27歳/4キャップ)
17.ジェファーソン・ポワロ(ボルドー/181cm, 117kg/33歳/37キャップ)
18.テヴィタ・タタフ(バイヨンヌ/185cm, 140kg/23歳/2キャップ)
19.ユーゴ・オラドゥ(ポー/200cm, 105kg/22歳/13キャップ)
20.トム・スタニフォース(カストル/198cm, 124kg/31歳/1キャップ)
21.キリアン・ティクセロン(クレルモン/196cm, 104kg/24歳/4キャップ)
22.ノラン・ルガレック(ラ・ロシェル/175cm, 75kg/24歳/15キャップ)
23.カルヴィン・グルグ(トゥールーズ/184cm, 97kg/21歳/2キャップ)
[C] : キャプテン



