国内 2025.10.13

【関東大学リーグ戦】東海大が苦しみながらも関東学大を逆転で撃破! 開幕3連勝を飾る。

[ 三谷 悠 ]
【関東大学リーグ戦】東海大が苦しみながらも関東学大を逆転で撃破! 開幕3連勝を飾る。
キャプテンらしい献身的な働きぶりでPOMに選出された東海大FL薄田周希(撮影:三谷悠)

■関東大学リーグ戦1部
10月12日@東海大学グラウンド(神奈川)
【東海大 31-20 関東学大】

 10月12日、東海大学グラウンドにて関東大学リーグ戦1部の第3節がおこなわれ、東海大が関東学大を31-20でくだし、開幕3連勝を果たした。

 今季、関東リーグ戦の台風の目となりつつある関東学大をホームグラウンドに迎えた東海大。前半6分、敵陣ゴール前でのラインアウトを生かし、SH山田莞大のトライで先制するも波に乗れない。
 開幕戦で大東大を破り、前節では東洋大を苦しめた相手FWの圧力を受け、ペナルティを重ねてしまう。

 一方、主導権を握った関東学大は、スクラムで立て続けにコラプシングを誘ったあとの16分にチャンスを迎える。相手陣内ゴール前のラインアウトからモールを形成。最後はHO丸尾瞬が右中間に飛び込み、反撃の狼煙をあげた(5‐7)。

 その後も共同主将のNO8ラリー・ティポアイ-ルーテルやCTB安藤悠樹、SO星遥大らを軸に次々とゲインラインを突破。東海大を追い込んでいく。
 しかしトライライン寸前まで迫った19分、ルーテルが左足を負傷。一度は戦列に復帰し、直後のラインアウトモールによる丸尾の逆転トライ(12‐7)に貢献するも、無念の途中交代を余儀なくされる。

 貴重な突破役を失った関東学大だがゲームの様相は変わらない。
 相手の反則に乗じて敵陣に入り、得点の機会をうかがう。35分にはFL庄司晴太がスティールに成功。WTB山川誠人がゴール正面約30メートルのPGを沈め、15‐7とスコアを広げた。

 ここでようやく東海大にエンジンがかかる。直後のキックオフボールのつなぎで関東学大が落球。ターンオーバーに成功し、CTB古屋健太朗の間隙を縫うランからWTB鬼頭慶が仕上げて14‐15と1点差に迫った。
 さらに、ロスタイムにはしっかりとフェーズを重ね、FL細川聖が右中間に押さえて逆転。19‐15と僅差ながらリードを奪い、ハーフタイムを迎えた。

 後半の東海大は前半終了間際につかんだ流れをキープ。LOトゥポウ・ランギ、NO8ヴィリアミ・マフィら留学生が持ち前のパワーを発揮してゲームを支配し、前半とは逆に関東学大にペナルティがかさんでいく。
 8分、ランギが豪快な突破を見せて左中間にトライ。24‐15とリードを広げた。

 これ以上スコアを離されたくない関東学大は28分、相手のシンビンによる数的有利な状況を生かす。星の鋭い仕掛けに安藤が反応して抜け出し、24‐20。1トライで逆転可能なスコアまで追い上げる。
 しかし焦りと疲労からか、ボールを保持して攻め込むも連続してスティールに遭うなど、あとが続かない。

 対する東海大は33分、敵陣深くでのラインアウトを起点に、マフィが右中間に飛び込んで貴重な追加点。31‐20と安全圏に入った。

 その後は一進一退の攻防が続くも東海大が逃げ切り、逆転勝利を飾った。だが木村季由GM兼監督は渋い表情。「関東学大のアグレッシブさや粘り強さに対し、無理なプレーで墓穴を掘ってしまった。それがペナルティの数にも表れている。内容は反則負けのようなもの。ただ勝っただけです」と、試合を通じて15にもなったペナルティを悔やんだ。
 FL薄田周希主将も「経験の浅い選手が多く、気持ちが前のめりになり過ぎていた。そこを自分がうまくコントロールできず、規律を守れなかった」と、指揮官と同じく課題を口にした。

 1勝2敗となった関東学大の安藤ゲームキャプテンは、「やはり東海大は毎年クオリティがすごく高い。それでもアタックは通用した部分がかなりあった。いまは悔しいがポジティブにとらえて、(次戦までの)2週間で成長したい」と、大学選手権出場に向けて大きな山場となる流経大戦を見すえた。

<次戦日程>
・10月26日(日)日大 vs 東海大@セナリオハウスフィールド三郷
・10月26日(日)流経大 vs 関東学大@セナリオハウスフィールド三郷

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