田中史朗氏とマイケル・フーパー氏、日豪「レジェンド」が10.25国立決戦の注目ポイントを語る。ジャパンのアタックは両氏が高評価。

日本代表の年内最後の国内テストマッチ「リポビタンDチャレンジカップ2025」オーストラリア代表“ワラビーズ”戦(10月25日・国立競技場)を前にした10月4日、元日本代表の田中史朗氏と元オーストラリア代表のマイケル・フーパー氏による「レジェンドトークセッション」が、ラグビージャーナリスト村上晃一氏の進行でおこなわれた。
日本代表75キャップで2011・2015・2019年W杯出場、現在NECグリーンロケッツ東葛のアカデミーディレクターを務める田中史朗氏(40)は、パシフィックネーションズカップで2年連続準優勝となった日本代表について、「ディフェンスの部分では簡単に(点を)取られる」と課題を指摘しながら「アタックのテンポは世界でも通じるところが見られた」とし、“超速ラグビー”を掲げる攻撃面のパフォーマンスの評価を語った。
オーストラリア代表元キャプテンで125キャップ、2015・2019年W杯に出場し、来季トヨタヴェルブリッツでブレイクダウン担当のスポットコーチに就任するマイケル・フーパー氏(33)はオーストラリアからリモートで参加。自身が昨季プレーしたリーグワンでの経験をふまえ、日本ラグビーの「全体的なレベルは上がっている」と印象を述べた。
代表チームについてはフィットネスやフィジカル、様々なエリアから仕掛けるアタックを評価した一方、セットピースを念頭に「ワールドクラスのタイトファイブが必要」との見解を示した。
ワラビーズは日本代表エディー・ジョーンズHCの後任で指揮するジョー・シュミットHCのもと、2年目のシーズンを戦っている。昨年の南半球4か国対抗戦「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」を1勝5敗で終えたチームが、今年は第5節終了時点で2勝3敗の戦績を残しており、田中氏は好調なワラビーズのパフォーマンスを「世界のトップに名を連ねるようなラグビー」と見る。
現地でコメンテーターを務めることの多いフーパー氏はシュミットHCが率いるワラビーズを「非常に自信に溢れ、若手を中心としたエナジーがあるチーム」と表現。自国開催の2027年W杯を前に「オーストラリアのファンが非常に強くサポートしてくれている」と国内での盛り上がりを語った。
今年12月3日に開催されるRWC2027のプール組分け抽選会では、11月末時点での世界ランキング順に全24チームを6チームごとのバンドで分類、4つのバンドから1チームずつを決めていき、4チーム×6プールの組み合わせが決まる。現在ランキング7位のオーストラリアに、13位の日本が挑む構図の国立でのテストマッチの結果が、2年後のW杯に影響を及ぼす可能性もある。
観戦チケットはTicket RUGBY(https://ticketrugby.jp/team/15men)などで発売中。