国内 2025.09.12

【2025年度戦力分析・大東文化大学】攻守のセットの速さを武器に。

[ 編集部 ]
【2025年度戦力分析・大東文化大学】攻守のセットの速さを武器に。
PR小田桐祭(撮影:福島宏治)

[大東文化大学(昨季大学選手権ベスト8/関東大学リーグ戦1部 優勝)]

 昨季7年ぶりにリーグ戦を制し、今季は春季交流大会をAグループで戦った。4年生が入学した年以来の最上位カテゴリー。リーグ戦優勝の大きな原動力となった選手たちが数多く抜け、苦しい戦いを強いられた。結果は5戦全敗。大量失点を喫したゲームも少なくなかったが、極端に悲観していない。

「経験値が違うので厳しいものになるのはわかっていました。まずはテーマを絞って、それを遂行できるかどうか。スコアを離されても食らいついていく姿勢が次につながります。選手も多少は自信を失った様子はありましたが、大崩れはしていません」(酒井宏之監督)

 違いを感じたのは、攻守のセットスピード。その差を埋めるためのトレーニングを日々こなし、菅平合宿前には3部練習で力を蓄えた。チーム全体の意識が高まり、意欲的に取り組む選手も増えたという。

 FWの軸は、副将のHO大西樹(4年)と主務も兼ねるPR小田桐祭(4年)。FL齊藤泰靖、NO8大竹慶宣らバックローの4年生もチームを引っ張る姿勢を見せる。

 BKはスキルフルなSO伊藤和樹主将(4年)を中心に、要所に実力者がそろう。CTBは能力の高い橋本颯汰(4年)に加え、体格に恵まれる小澤匠(2年)が急成長。FBタヴァケ・オト(4年)は最上級生になって自覚が出てきた。ハイボールにも強く、WTBでの起用もおもしろい。

 ルーキーにも好選手が多い。1年生ながら右PRを担う芳賀空は練習熱心で伸び盛り。SH德重隼とWTB吉岡聖太は春にたっぷり実戦経験を積んだ。ゲームを作る能力が抜群に高いSH遠藤陽紀もメンバー争いに絡む。

(文:三谷 悠)

※ラグビーマガジン10月号(8月25日発売)の「大学ラグビー主要3リーグ各校戦力分析」を再編集し掲載。掲載情報は8月18日時点。

<夏季練習試合 結果>※Aチーム戦のみ
8月17日 vs関西大●31-36
8月20日 vs立教大●47-52

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