【日本代表】宮崎合宿の練習を報道陣に公開。SH藤原忍は「みんながリーダーという雰囲気になってきた」。

8月30日のカナダ戦からスタートするパシフィックネーションズカップ(PNC)に向け、8月15日に活動を再開した日本代表。8月22日には、宮崎県屋外型トレーニングセンターでの午前中のトレーニングが報道陣に公開された。
台風接近の影響を感じさせる風雨の中、午前7時にスタートしたこの日の練習では、ウォーミングアップから複数人で連動しながら突破を図るアタックのメニュー、FW、BKに分かれてのユニット練習、15対15の実戦形式のメニューなどを次々と消化。合間にフィットネストレーニングも挟みながら、約1時間半にわたってハードかつスピードを重視した練習に取り組んだ。
FWのラインアウトセッションでは、キャッチした後のアタックの仕掛けや、すぐにモールを組んで押し込む動きなどを繰り返しチェック。15対15のゲームを想定したメニューでは、アタックを継続しながら空いたスペースへキックを蹴り込んだり、キックレシーブから周囲と連携してカウンターアタックを仕掛けたりするなど、キックとトランジションを意識した動きが数多く見られた。

またフルコンタクトのアタックディフェンスでは、時間こそ短かったもののゲームそのものの強度で激しく体をぶつけ合い、緊張感に満ちたコリジョンを連発。今合宿より正式に就任したディフェンス担当のギャリー・ゴールドアシスタントコーチ(AC)も、大きな声で指示を出しながらチーム全体で前に出て守る動きを細かく確認するなど、精力的にコーチングをおこなっている様子がうかがえた。
練習後に囲み取材に対応したPR為房慶次朗は、今合宿の雰囲気を「ウエールズとの第1戦に勝ったことで士気が上がっている。去年のPNCは決勝でフィジーに負けているので、今年は絶対勝つという意識になっています」と表現。ゴールドACの印象については「しっかり前に出るということを徹底していってくれるので、みんなその意識づけができてきている」と語った。
またSH藤原忍は代表2年目で迎えるPNCへの心境について、「去年は様子をうかがいながら、というところがありましたが、今は9番10番としてチームをリードする立場でやれていると思います」とコメント。
ウエールズとのテストシリーズでキャプテンを務めたFLリーチ マイケルの不在については、「ジャパンを象徴する人なので、いるいないですごい変わるというのは実感しています。ただ、一人ひとりが引っ張っていく意識ができていると思うし、全員が積極的に発言し合って、みんながリーダーという雰囲気になってきています」と手応えを口にした。