【女子日本代表】サクラフィフティーン、W杯前の国内最終戦で女子スペイン代表に勝利。第1テストに続く連勝で弾みつける。

■太陽生命JAPAN RUGBY CHALLENGE SERIES 2025
・7月26日@秩父宮ラグビー場(東京)
【女子日本代表 30-19 女子スペイン代表】
8月22日に開幕する女子ラグビーワールドカップ2025イングランド大会に向けた女子日本代表“サクラフィフティーン”の国内最後の強化試合となる女子スペイン代表とのテストシリーズ第2戦が、7月26日に秩父宮ラグビー場でおこなわれた。試合は序盤から主導権を握ったサクラフィフティーンが5トライを奪い、30-19で1週前の第1テスト(32-19)に続いて勝利を収めた。
この日最初にスコアボードを動かしたのはサクラフィフティーンだった。前半5分過ぎ、相手陣のレッドゾーンで攻撃機会を得ると、FW戦を軸に圧力をかけて何度もペナルティをもぎ取る。そして13分、スペインにイエローカードが出て数的優位になった状況を生かし、左展開でオーバーラップを作ってWTB香川メレ優愛ハヴィリが先制トライをマークした。
その後もテリトリー、ポゼッションでスペインを上回るサクラフィフティーンは、26分に中盤でテンポよくフェーズを重ねてモメンタムを生み出し、CTB古田真菜の好判断のカットパスで左オープンのスペースを攻略。ふたたびフリーになったWTB香川が20メートルあまりを走りきって左コーナーに飛び込む。
以降、追加点こそ奪えなかったものの相手陣で優勢にゲームを進め、10-0とリードして前半を折り返した。
後半も先に得点を刻んだのはサクラフィフティーンだった。6分、相手陣22メートル線内のラックからスペインのSOアマリア・アルグードがキックを蹴り出すところへ、FL長田いろはキャプテンが出足鋭くプレッシャーをかけてチャージ。そのままボールを胸に収め、トライラインを越える(17-0)。
スペインが反撃に転じたのは11分だ。中盤のペナルティからタッチへ出して左コーナーのラインアウトを獲得すると、サイズで上回るFWがパワフルに前進。最後はラックサイドをFLネレア・ガルシーアがねじ込んで5点を返す。
しかしサクラフィフティーンは動じなかった。17分、ゴール前の連続攻撃からペナルティを誘いPGで3点を追加すると、20分には持ち前のスピーディーな連続攻撃でスペイン防御を崩しきり、右タッチライン際をWTB松村美咲が駆け抜ける。
その後、25分に中盤スクラムからのビッグゲインを起点にスペインにトライを奪われたものの、サクラフィフティーンは直後の30分、右コーナーのラインアウトからモールを押しきってすかさず突き放す。
スペインも最後までファイティングポーズを崩さず、35分にゴール前のパワープレーでこの日3本目のトライをマークしたが、反撃もここまで。30-19の最終スコアでフルタイムとなった。
W杯のプールマッチ最終戦でも対戦するスペインに2連勝し、本番に向け弾みをつけたサクラフィフティーン。FL長田キャプテンはこのテストシリーズの収穫を「相手にモメンタムが生まれた時に受け身になったところはあるが、得点力という部分では準備してきたことが出せた」と振り返り、レスリー・マッケンジーHCはW杯に向け「ここまで進めてきた準備に手応えを感じている」と意気込みを語った。
なおこの日の入場者数は5,244人で、国内でおこなわれた女子日本代表のテストマッチ史上最多となった。