女子日本代表がアメリカに初勝利!アウェーで39-33、逆転で制す。W杯に向け大きな弾み。

4月12日からアメリカ遠征をおこなっている女子15人制日本代表(サクラフィフティーン)が、同26日にウォリス・アネンバーグ・スタジアム(ロサンゼルス)で女子アメリカ代表と対戦、最終スコア39-33で同代表相手に初勝利を挙げた。
今回が5度目の対戦だった。前回大会のW杯でも対戦し、その際は17-30で敗北。昨年は国内で2試合をおこない、1分け1敗(17-17、8-11)だった。
世界ランキングではサクラフィフティーンが12位、アメリカ代表が9位である。
現地の回線トラブルでキックオフが遅れたり、後半途中でスプリンクラーが作動して試合が一時中断するなどアクシデントが重なったが、サクラフィフティーンは動じなかった。
先制トライは開始2分。WTB今釘小町が左サイドの広いスペースを走り切った。
以降は相手の猛攻に遭い、8分、12分、19分と3連続トライを許す。7-21とリードを広げられた。
ジャパンはなおもスクラムで反則を犯し、キックやラインアウトスローのミスが続くなどペースを掴めない。
しかし、FL長田いろは主将のこの日2度目のスティールなどで敵陣では過ごせた。
その後も長くスコアは変わらなかったが、38分にその均衡を破った。相手のノックフォワードから得た敵陣深くでのチャンスを起点に、WTB今釘がCTB弘津悠の後ろから顔を出して突破、大外で待つWTB松田凜日にラストパスを放った。
その4分後には強みのモールでアドバンテージを引き出し、BKに展開。弘津、古田真菜と両CTBで繋いだ。
19-21と2点差でハーフタイムを迎えた。
後半の立ち上がりは、反則の繰り返しで数的不利のアメリカが、日本のミスを突いてスコアを挙げる(6分)。
しかし、7点を追いかけるサクラフィフティーンはすぐさまチャンスをものにした。
相手のラインアウトスローが乱れ、そのボールを確保。ゴール前でSO山本実が右へ左へキックパスを通し、最後はキャプテンの長田がポール下に飛び込む。26-26と同点に追いついた。
ここからグラウンドのスプリンクラーが作動するアクシデントがあり、試合は5分以上中断。
再開した16分には再びリードを奪われたが、この日のサクラフィフティーンは粘り強かった。
21分、CTB古田が相手SHにプレッシャーをかけて落球を誘う。こぼれ球をPR永田虹歩が拾い、WTB松田に繋いだ。
2点差と迫り、勢いに乗る日本は、SH阿部恵の好判断とWTB松田のオフロードパスからFL長田が中央突破。これを起点に敵陣22メートルライン外側正面のPGをSO山本が沈めた。
34-33。逆転に成功した。
終盤は焦りからか、アメリカがミスを連発。日本が攻勢に出た。
WTB松田がトライライン直前でCTBアレヴ・ケルターに手をかけられ、勝ち越しトライを一度は阻まれるも、反対のWTBで初キャップの垂門奈々が直後にオフロードでチャンスを演出。連続攻撃からFB西村蒼空の飛ばしパスが再び垂門に渡り、左隅に入った(35分)。
39-33。6点のリードを5分間守り切り、見事初勝利を掴んだ。
2025年シーズン初戦でのビッグウィン。8月から開催されるW杯に向け、大きな弾みになった。