【リーグワン】スピアーズがブルーレヴズとのFW戦を制し9トライをあげて快勝!
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2月22日スピアーズえどりくフィールドでNTTリーグワン ディビジョン1 第9節がおこなわれ、クボタスピアーズ船橋・東京ベイが静岡ブルーレヴズに9トライをあげて、62―14で快勝した。
スピアーズは、これまで“ボムスコッド”としてベンチスタートの多かったHOマルコム・マークスを先発に投入。1番に紙森陽太、3番オペティ・ヒルのフロントロー陣で臨んだ。これにより、セットピース、ブレイクダウンでブルーレヴズと対等にバトルできたことが大きかった。
序盤、互いにペナルティで得たラインアウトを起点にトライを取り合い7―7。このあと、レヴズが自陣トライライン際のディフェンスでイエローカードをもらい、14人になったのを機に、スピアーズが攻め立てる。FWが前に出てSH藤原忍がテンポよくボールをさばいて前進。自陣で防戦一方となったレヴズがデリバレイトノックフォワードで2枚目のイエローカードとなり、FW2人を欠いた13人に。スピアーズはそのチャンスを逃さず、トライライン際のラインアウトからHOマルコム・マークスがボールを抱えてインゴールへと突進。前半21分に14―7でリードを獲得した。
その後の10分間、ブルーレヴズが厳しいタックルでチャンスを潰す場面もあったが、スピアーズが粘り強く攻撃を続けて、WTBハラトア・ヴァイレアがトライ。19―7で折り返した。
後半4分、スピアーズが怒涛の攻撃の引き金をひくトライを決める。相手のスローフォワードにより、自陣10〜20㍍中間でこの日初めてのマイボールスクラムとなる。大きくプッシュして相手を後退させながらボールを展開。ディフェンス裏へのキックで一気にトライライン際まで進む。そこで相手からペナルティを獲得。ラインアウトでCTBリカス・プレトリアスがキャッチ、やや離れたところで待ち受けていたNO8ファウルア・マキシへパスをして、そのままFW陣がモールをつくりトライエリアへ。サインプレーを見事に成功させた。
26―7としたスピアーズはここから攻撃の勢いを加速させ、後半18分までに2トライをあげて、38―7とリードを広げる。
ブルーレヴズも敵陣でのラインアウトのチャンスでスティールされ、スクラムでペナルティを奪われるなど苦戦しながらも、WTBマロ・ツイタマのロングゲインで1トライを返したものの、スピアーズの勢いを止めることはできなかった。
スピアーズは入替で入ったベンチメンバーがすぐにフィット。終了までの10分間にぺナルティトライを含む4トライをあげ、62ー14と大差をつけて勝利した。
キャプテンのマキシは「試合に出ないノンメンバーのおかげで今日勝ち切ることができた」とチーム全体の勝利であることを強調した。静岡を想定したチームをノンメンバーが結成、試合を想定した練習を重ねてきたことが、この結果につながったという。
藤原忍も「試合に出られないメンバーの力がすごい。試合以上にプレッシャーをかけてきました」と練習を振り返った。
ノンメンバーたちの情熱は「次は自分がゲームに出る」という意志の表れでもある。今回、バーナード・フォーリーのコンディション不良で急きょSOで先発出場した押川敦治も、練習ではノンメンバーとして、対戦相手を想定したチームに加わっていた。
「常にメンバー外もメンバーに入りたいっていう気持ちでやれているところが1番大きいと思います」
どちらの立場も知る押川の言葉には実感がこもる。
一試合ごとに成長の手応えを得ているスピアーズは、前半戦9試合を終えたところで3位。後半戦の戦いにも注目が集まる。
ブルーレヴズも、スピアーズに次ぐ4位につける。若手を育成が進み、選手層に厚みが増していることはスピアーズと同様だ。
キャプテンのクワッガ・スミスは、「ハードワークをしていくべきところはしっかりしっかり練習して修正していきたい」と次の戦いへと目を向けていた。