国内 2025.02.14

大学ラグビーのジャージーへのスポンサー掲出可能に。2025年4月適用へルール見直し。

[ 編集部 ]
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大学ラグビーのジャージーへのスポンサー掲出可能に。2025年4月適用へルール見直し。
報道陣に向け説明する岩渕健輔専務理事(撮影:編集部)

 日本ラグビー協会は2月12日に理事会を開き、「選手の服装に関する規定」および「大学生以上のチームを対象にする商業活動に関する運用ガイドライン」を見直すことを決めた。大学チームの公式戦ジャージーへの、いわゆるスポンサーロゴの掲出が可能になる。

 理事会終了後に岩渕健輔専務理事が報道陣に向け説明をおこなった。これまで、大学生(18歳)以上のチームは企業等の広告を提出したジャージー、パンツ、ソックス、スパイク、アンダーウェア、ヘッドギア、マウスガード、サポーター等を着用して公式戦へ出場することは認められていなかった。2025年4月1日以降から、日本協会が規定する商業活動に関する運用ガイドラインに基づいて、公式戦の試合会場で広告を掲出したジャージ等の着用や競技運営備品等を所持することができるようになる。

 大学スポーツの他競技の事例では、駅伝、アメリカンフットボールなどでユニフォーム、ジャージーへのスポンサーロゴ掲出が認められている。

 サッカーの場合も大学の各大会での規制はない。高校では高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグなど日本サッカー協会が単独で主催する大会はスポンサーロゴの入ったユニフォームの着用が認められる一方、全国高校サッカー選手権のような高等学校体育連盟が共催する大会ではロゴ入りユニフォームは着用できない。

 野球はアマチュアリズムと商業主義抑制を明文化した「日本学生野球憲章」に基づく各連盟の規定により、大学・高校チームのユニフォームにメーカーを含む商標の掲出は禁じられている。

 不当な商業利用から遠ざけて学生を守ることを意図した規定にも一定の意義はある。しかし企業・団体から金銭的、物的支援を得ることで部や部員・家庭の負担が軽減されることは、競技の健全な拡大・発展という意味でもメリットは大きい。チームウェアが広告媒体となることで大学ラグビーの景色は少し変わるかもしれないが、各部や選手の環境に恩恵をもたらすことを願いたい。

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