国内 2025.02.08

【リーグワン】サンゴリアスがスティーラーズを振りきる。開幕4戦白星なしから3連勝で勝ち点は17に。

[ 編集部 ]
【リーグワン】サンゴリアスがスティーラーズを振りきる。開幕4戦白星なしから3連勝で勝ち点は17に。
6本中5本のゴールキックを決め、POMに選出されたSO高本幹也(撮影:平本芳臣)



 第6節終了時点で3勝3敗のコベルコ神戸スティーラーズと、2勝2敗2分けの東京サントリーサンゴリアス。第5節から2連勝中のチーム同士の激突は、サンゴリアスが最終盤までもつれる接戦を31-21で制し、3連勝を飾った。

 両者とも序盤から持ち味の攻撃力を押し出して攻め合う中、先にスコアを挙げたのはホストのスティーラーズだった。前半13分、相手陣22㍍線内のラインアウトから右にフェーズを重ね、SOブリン・ガットランド鋭く突破。オフロードを受けたCTBマイケル・リトルが抜け出し、右中間に飛び込む。

 しかしその直後にFLティエナン・コストリーがハイタックルでイエローカードを受けると、流れは一転してサンゴリアスへ。19分のSO高本幹也のPGに続き、30分にはFWの数的優位を生かしてLOハリー・ホッキングスが右コーナーに押さえる。

 これで10-5と逆転したサンゴリアスは、38分にもゴール前の混戦でショートサイドを攻めてWTB尾崎泰雅がフィニッシュ。17-5として前半を折り返した。

 勢いに乗るサンゴリアスは後半も立ち上がりからペースをつかみ、2分にラインアウトモールを押し切ってHO堀越康介キャプテンが左中間にグラウンディング。SO高本が難しい角度のコンバージョンを決め、24-5までリードを広げる。

 このままサンゴリアスが引き離すかと思われたが、スティーラーズの地力もまた確かだった。7分、レッドゾーンでのラインアウトを起点に連続展開をWTBアタアタ・モエアキオラが仕留めきって反撃の狼煙を上げると、14分にも同じ形からSOガットランドがトライを挙げ、17-24と詰め寄る。

 ふたたびフィールド上に緊迫した空気が漂い始める中、18分にサンゴリアスがあざやかなBK展開でWTB尾崎晟也のトライにつなげリードを14点に広げたが、スティーラーズもすかさず反撃。24分、中盤の右ラインアウトから左へ振って途中出場の松岡賢太が縦に突破し、FLワイサケ・ララトゥブアがポスト左へ駆け抜ける。

 さらに35分にはドロップアウトからの切り返しで右ライン際を攻略し、SH中嶋大希がコーナーへダイブ。これで29-31と2点差に迫った。

 スタジアムの熱気が最高潮に達する中、懸命にボールを動かして攻め続けるスティーラーズ。一方のサンゴリアスも残る力を振り絞って懸命に体を当て、前進を阻む。最後は中盤のラックで途中出場のサンゴリアスHO宮崎達也が値千金のスティールでボールを奪取。リードを守り抜き、激闘に終止符を打った。

 第4節まで勝利なしという状況から3連勝と急激に調子を上げ、勝ち点を17に伸ばしたサンゴリアス。小野晃征HCは現在のチーム状態について、「プロセスは間違っていないというところを崩さずやってきた中で、ひとつの結果(勝利)が選手たちの自信になった」と手応えを口にする。

 一方、3勝4敗とふたたび黒星が先行する状況となったスティーラーズ。デイブ・レニーHCは、「前半は本来のパフォーマンスをまったく出せなかった。いいチームに対し5-24の状況から盛り返すのは簡単ではない」と厳しい表情で語った。

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