ワラビーズのジョー・シュミットHCが10月4日のオールブラックス戦で退任。家族との時間を優先。
オーストラリア代表“ワラビーズ”のジョー・シュミットHCが、今年の南半球4か国対抗戦「ザ・ラグビーチャンピオンシップ(TRC)」後に退任する。2月6日にオーストラリアラグビー協会(RA)が公式サイトで発表した。
ワラビーズのHCは2023年1月からエディー・ジョーンズ氏が務めていたが、史上初のプールステージ敗退に終わった同年のW杯後に辞任。RAは後任として2024年1月にニュージーランド出身で元アイルランド代表HCのジョー・シュミット氏を任命した。
59歳のシュミット氏にはてんかんの病を抱える息子がおり、家族との時間を優先したいという意向から、長期間ではなく2025年のブリティッシュ&アイリッシュ(B&I)ライオンズ戦までの任期で契約を結んでいた。
シュミットHCは自国開催の2027年W杯を見据えて、多くの若手をスコッドに加えていた。ラグビーリーグ(13人制)から3年500万豪ドル(約5億円)と報じられる契約金額で転向したジョセフ=アウクソ・スアリイらを起用し、2024年のテストマッチは6勝7敗の戦績を残した。
今年8月2日のB&Iライオンズ戦までという当初の任期を延長し、10月4日のTRC兼ブレディスローカップ最終戦のニュージーランド代表“オールブラックス”戦まで指揮を執るが、以降は後任にHCの職務を託す。したがって、10月25日に国立競技場で開催される日本戦は新HCによる布陣で臨むことになる。
RAのハイパフォーマンスディレクター、ピーター・ホーン氏は、「ジョーはワラビーズの仕事を楽しんでいる一方で、家族との時間を過ごす必要があると明言していた」と語っている。
シュミットHC本人は、「オーストラリアでのラグビーをとても楽しんでいるよ。B&Iライオンズ戦が直近の焦点だが、直後にTRCも控えているので、南アフリカとのアウェーのテストマッチ2試合に向けて継続性が必要なのは理解している」と延長した任期で最善を尽くすコメントを残している。
RA公式サイトでは後任HCとして、レス・キス氏、スティーブン・ラーカム氏、マイケル・チェイカ氏、ダン・マッケラー氏らを候補として挙げている。