アルゼンチン代表の最多得点者、ニコラス・サンチェスが現役引退。昨季は東京サンゴリアスに在籍。
元アルゼンチン代表のニコラス・サンチェスが、36歳での現役引退を決めた。
1月22日、自身のSNSで明かした。
アルゼンチン代表として104試合に出場したサンチェスは、2010年の代表デビューから2023年のW杯まででアルゼンチン代表史上最多の902得点(15T、130C、173PG、12DG)を記録。
2011年から4大会に出場したW杯でも、同代表の最多得点(156点)を樹立した。4位となった2015年のイングランド大会では97得点で大会得点王に輝き、ロス・プーマスとしては1999年のウエールズ大会で102得点を挙げたゴンサロ・ケサダ以来の偉業を成した。
2020年11月のニュージーランド戦では、ロス・プーマスの全25得点を挙げて初勝利に大きく貢献。モルネ・ステインの31得点(2009年)、クリストフ・ラマゾンの28得点(1999年)に次いで、対NZ戦で1試合に挙げた得点で3番目に多い記録を樹立した。
クラブキャリアでは2011年に国内クラブを離れてフランス・TOP14のボルドーに移籍。2014年にはメディカルジョーカーとしてトゥーロンに加入した。2016年に母国へと帰国し、スーパーラグビーに加わったジャガーズでプレー。2019年にフランスへと再び戻り、スタッド・フランセに所属、2022年からはブリーブに1シーズン在籍した。
2023年のフランス大会を終えた後は、ウエールズ代表のガレス・アンスコムの負傷に伴い、シーズン開幕直後の東京サントリーサンゴリアスに加入。
新人の髙本幹也の台頭で出場機会は限られたが、武器のキックのみならず、177センチ、83キロの体躯で激しいタックルを見せるなど、インターナショナルプレイヤーであることを証明した。
昨年は母国のトゥクマン・ローンテニスクラブに復帰。クラブにリーグのタイトル獲得をもたらし、キャリアを終えた。
自身のSNSでサンチェスは、「今日、私は人生の非常に重要な段階を終える。長年の献身、努力、情熱を経て、ラグビーというスポーツから引退する決断を下した」と綴った。
「ラグビーは、私が想像していた以上のものを与えてくれました。チームワーク、謙虚さ、敬意、立ち直る力などの価値観を教えてくれた。しかし何よりも、友人、コーチ、ライバルなど、素晴らしい人々に出会うことができました」
「私は感謝でいっぱいの気持ちで引退します。消えることのない思い出と、この偉大なスポーツを代表してきた誇りを胸に抱いています。プレイヤーを終えても、ラグビーは常に私の人生の一部。この素晴らしい旅に参加してくれた皆さん、ありがとう」と締めくくった。