国内 2024.12.21

【全国大学選手権】早稲田、8トライを挙げ近大の挑戦を退ける。大田尾監督は「ディフェンスで崩されなかったのが収穫」。

[ 編集部 ]
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【全国大学選手権】早稲田、8トライを挙げ近大の挑戦を退ける。大田尾監督は「ディフェンスで崩されなかったのが収穫」。
前半11分に鋭いランでトライを挙げた早稲田FB植木太一(撮影:福島宏治)



 12月21日に秩父宮ラグビー場でおこなわれた第61回全国大学選手権準々決勝。第2試合は関東大学対抗戦で17季ぶりの全勝優勝を果たしたAシードの早稲田大が、関西大学リーグ3位の近畿大に53-10で勝利し、2大会ぶりの準決勝進出を果たした。

 タッチフラッグが大きく傾くほどの強風の中、前半は風下に立った早稲田だったが、その不利を感じさせない安定した攻守で序盤からペースを握った。

 まずは開始2分、左コーナーのラインアウトからモールを押し切って先制すると、11分にはゴール前の右展開で矢崎由高に代わって先発に起用されたFB植木太一が大外を抜け出す。16分にもラインアウトモールでキャプテンのHO佐藤健次が左隅に押さえ、17-0と快調にスコアを重ねた。

 近大もその後、スクラムで複数のペナルティを獲得したのをきっかけに息を吹き返し、33分に右ライン際の狭いスペースを切り札のWTB植田和磨が走りきって反撃。以降も相手陣のレッドゾーンでアタックの機会を作ったが、早稲田は今季注力してきたディフェンスで力を発揮し、粘り強く体を当てて続くピンチを守り抜く。

 そして迎えた41分、中盤の防御で早稲田がプレッシャーをかけ、近大が難しいパスをつなごうとしたところでWTB田中健想が判断よくインターセプト。約50㍍を切り返して中央に飛び込み、24-5として前半を終えた。

 後半も先にスコアを重ねたのは早稲田だ。11分、中盤の右展開でBKがあざやかにつなぎきってWTB田中が2本目のトライをマークすると、PGを加えた後の24分には中盤のラックから左ショートサイドを途中出場のSH宮尾昌典→PR安恒直人で攻略。39-5とリードを広げる。

 近大も27分、勢いに乗った縦攻撃で次々にゲインを重ね、最後はWTB井上晴嵐が右コーナーにフィニッシュ。一矢を報いたが、早稲田はここで動じず、グラウンドをいっぱいに使ったダイナミックなアタックから30分にHO佐藤がポスト下へ駆け抜ける。

 終了間際には近大が自陣ゴール前のラインアウトから攻めたところへ早稲田が圧力をかけ、エラーのこぼれ球をFL田中勇成がインゴールで押さえてトライ。53-10の最終スコアで、フルタイムを迎えた。

 久しぶりのゲーム、慣れない関西勢との対戦ということもありスクラムでなかなか呼吸が合わない場面もあったものの、要所でスコアを重ねてきっちり勝ちきった早稲田。大田尾監督は試合を振り返り、「思うようにいかない部分もあったが、機能していたのはディフェンス。タックルした人間がすばやく起きて次のプレーに移るというのはできていたし、そこで崩されなかったのは収穫」と手応えを語った。

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