日本代表、9トライ献上しイングランドの圧力に屈する。今年2度目の対戦も差は縮まらず。
■リポビタンDツアー/オータム・ネーションズシリーズ
/11月24日@アリアンツ・スタジアム(トゥイッケナム)
【イングランド 59-14 日本】
6月22日に第二次エディー・ジョーンズHC体制の初陣として国立競技場で対戦した際は、イングランドが52-17で日本を下した。試合前の世界ランキングはイングランドが7位で日本は13位。両チームにとって2024年最後のテストマッチはトゥイッケナムに場所を移し、風雨のコンディションの中でおこなわれた。
互いにミスも見られた試合の入り。最初にスコアを動かしたのはイングランドだった。前半9分にアドバンテージが出る中、中央突破でNO8ベン・アールがトライ。SOマーカス・スミスが簡単にコンバージョンを沈めて7点を先取した。
リスタート後も日本陣内でプレーを続けるイングランドは14分にラインアウトからFLサム・アンダーヒルがインゴールに飛び込んだ。この後も23、31分にラインアウトモールの得意な形からキャプテンのHOジェイミー・ジョージがトライをマーク。マーカス・スミスは全てゴールを決めて28点を重ねた。
34分にジャパンが反撃。右サイドへの展開からCTBディラン・ライリーが自陣からクリーンブレイクし、フォローに走ったゲームキャプテンのSH齋藤直人が中央にトライをマーク。自らコンバージョンも決めて7点を返した。
この直後の37分にイングランドは左大外のWTBオリー・スライトホームが、自ら前にキックして転がしたボールを拾ってトライ(G)。35-7のイングランドリードで前半を終えた。
後半に入り日本はアタックと敵陣でのプレータイムが増えたが、得点を取り切るまでには至らない。その中でイングランドは後半14分に日本のラインアウトのミスから右サイドへのキックパスを放ち、FBジョージ・ファーバンクがゴールラインを割った。さらに20分にもラインアウトからHOルーク・カーワン=ディッキーがグラウンディングし、リードをさらに広げた(45-7)
日本は22分にWTB長田智希の突破を起点にFL姫野和樹が中央に飛び込んで、チーム2本目のトライをマークした。(FB松永拓朗のG成功)
イングランドはその後、右サイドを突いて25、29分に連続トライを決めて得点を重ねた。試合を通してイングランドの圧力や自責のミスが重なった結果が59-14というスコアに現れ、日本が大敗を喫した。イングランドはANS最終戦にして初勝利を手にした。
この試合が2024年のラストマッチとなった日本代表。今年は11戦で4勝7敗の戦績を残した。
後半24分から途中出場したCTB梶村祐介は試合後の会見で、「フィジカリティのあるチームに対して試合をする時、プレッシャーをかけられてボールを失うことが多い。それが一番の課題だと思います」とチームが抱える問題への意識を示した。