各国代表 2024.11.10

ワラビーズが劇的逆転勝利でイングランドを下す。13人制から転向のジョセフ=アウクソ・スアリイが初戦から活躍。

[ 編集部 ]
ワラビーズが劇的逆転勝利でイングランドを下す。13人制から転向のジョセフ=アウクソ・スアリイが初戦から活躍。
決勝トライを決めたオーストラリアのマックス・ジョーゲンセン(Photo: Getty Images)

■オータム・ネーションズシリーズ/11月9日@アリアンツ・スタジアム(トゥイッケナム)
【オーストラリア 42-37 イングランド】

日本代表戦2試合を含む「オータム・ネーションズシリーズ」
全21試合をWOWOWでライブ配信(アーカイブ配信あり)

 世界ランキング5位のイングランド代表が9位のオーストラリア代表“ワラビーズ”を迎えたオータム・ネーションズシリーズ(ANS)の一戦。ワラビーズは13人制から転向し大型契約を結んだ、21歳のジョセフ=アウクソ・スアリイをアウトサイドCTBで初起用した。

 序盤はホームのイングランドが攻勢をかける。SOマーカス・スミスのキックパスで前進すると右への展開からFLチャンドラー・カニンガム=サウスが前半5分に先制トライを奪った。

 オーストラリアが10分にSOノア・ロレシオのPGで3点を返した後、12分にイングランドがマーカス・スミスの突破を起点にチャンドラー・カニンガム=サウスが2本目のトライをマークした。マーカス・スミスのコンバージョンも成功しスコアを12-3とする。

 20分にイングランドがPGを決めた後、オーストラリアは敵陣深くで左に展開。27分に13人制のラグビーリーグから転向し初キャップ初先発のCTBジョセフ=アウクソ・スアリイのラストパスを受けたFBトム・ライトがグラウンディング。ノア・ロレシオのゴールも決まり、7点を返した。

 イングランドが31分のPGでリードを広げると、オーストラリアは34分にNO8ハリー・ウィルソンの左サイドへのトライ(G)で1点差に迫る。オーストラリアは前半終了間際のPGで3点を加え逆転し、20-18のオーストラリアリードでハーフタイムに入った。

 後半も勢いを保つオーストラリア。後半10分にショートサイドを突いた​​LOジェレミー・ウィリアムズのトライと13分のPGで10点を追加する。

 イングランドは17分にラインアウトモールから左に展開し、マーカス・スミスのキックパスを受けたWTBオリー・スライトホームがトライ。さらに28分に右サイドのクイックスローから左に展開し、またもオリー・スライトホームが飛び込んで2本目のトライ(G)をマークし逆転する。(30-28)

 シーソーゲームは続く。35分、イングランドのこぼれ球を拾ったWTBアンドリュー・ケラウェイが中盤から走り切り、オーストラリアが再逆転。(35-30)

 その後イングランドは前方へのキックでオーストラリアのキャリーバックを誘い、5mスクラムのチャンスを得る。この起点から38分にLOマロ・イトジェがインゴールに飛び込む。(G成功、37-35)

 ビハインドのオーストラリアは40分を超えてもボールキープを続ける。フェーズを重ねた44分、左大外のWTBマックス・ジョーゲンセンにパスが渡り、飛び込んで決勝トライ(G)を奪った。

 最終スコアは42-37。オーストラリアが2022年7月2日以来の対イングランド戦の白星と、両チームで争うエラ・モブスカップを勝ち取った。プレーヤーオブザマッチには初キャップのジョセフ=アウクソ・スアリイが選ばれた。

 今年のザ・ラグビーチャンピオンシップでは最下位に沈んだワラビーズだが、ANSでは幸先の良いスタートを切れた。次戦は17日にカーディフでウエールズと対戦する。一方、ニュージーランド戦に続く2連敗を喫したイングランドは、15日に2023年W杯王者、南アフリカを迎える。

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