この試合のためにラグビーをしている。日本代表ディラン・ライリーが決戦前に名言。
開口一番、際立つ台詞を残した。
ラグビー日本代表のディラン・ライリーは10月25日、神奈川・日産スタジアムで会見。この会場でおこなうオールブラックスことニュージーランド代表とのテストマッチを翌日に控えていた。
身長187センチ、体重102キロの27歳は、当日、持ち場のアウトサイドCTBで先発する。自身にとって2度目の対戦となるワールドカップ優勝経験国から史上初の白星を掴むべく、静かに意気込む。
「ラグビーをしているのは、こういう長くトップに居座っているチームと試合をするためです。ニュージーランド代表は、自分たちができるということを示すいい相手です」
8~9月はパシフィックネーションズカップで準優勝。頂点に立っていればMVPになっていたであろう活躍ぶりだった。加速力、タックラーを引き寄せながら放るパスの技術、守備範囲、タックルの出足と長所を発揮した。
今度のビッグゲームへは「いいパフォーマンスを発揮したいです。それは個人としてではなく、チームとして、です」と述べる。
「自分自身としては80分間、仕事をやり切り、チームに貢献します。そして最後、いい結果が得られることを楽しみにしています」
報道陣に理想の試合展開を問われれば、隣にいたFLの姫野和樹が「理想は100-0で(前半を)折り返したい」と笑わせた。ライリーも応じた。
「確かに100-0なら最高です。まずは自分たちにフォーカスする。ジャパンのスタイルを貫く。自分たちがコントロールできることだけをコントロールし、最後までハードワークし、最後に皆の笑顔が見られるようにしたいです」
自信をにじませる。現在の世界ランクで11つ上回る3位という強豪を倒す計画は、綿密に練られていると話す。
「ニュージーランド代表はとても強いですが、自分たちのアタックしたいポイントは決まっている。それを遂行できれば歴史を変えられる。10分ごとにプランをシンプルに切り分け、自分たちの試合を展開していきます」
注目の80分は26日の14時50分、キックオフ。
「明日は自分たちにとって、日本に大きなレガシーを残す大きな機会。明日の試合への(戦術的な)準備は終わったので、明日に向けての心の準備をそれぞれやっていく。自分自身はリラックスし、ゲームのことは考えすぎず、(本番で)ベストパフォーマンスを発揮できる状態でいたいです」