リーチ主将が「フィジカルは世界一」と評価。テビタ・タタフ、NO8でエディー・ジャパン初登場。
7月13日にジョージア代表と対戦する日本代表のラインナップに、テビタ・タタフが名を連ねている。
エディー・ジョーンズ政権下では初登場、NO8で先発だ。
ついこの間まで、フランスのTOP14に属するボルドーで活躍していた。今季加入の新戦力ながらチームに欠かせぬ存在として、33年ぶりとなる決勝進出(準優勝)に貢献した。
昨年8月18日の開幕から6月28日の決勝までの約10か月を駆け抜けたのだ。
チームに合流したのは、TOP14のファイナルから約1週間後の7月5日。8日からはチームの練習にも加わり、「久々に暑いなかでのラグビーだったし、スピードも速くてちょっときつかった」と表情を崩す。
フランスから試合を見ていたタタフは、現在の日本代表の印象を「前よりスピードが速い。それは試合を見ても、練習でも、アタックでもディフェンスでも感じた。FWが走り勝つ感じ」と話す。
「(一方で)フランスはゆっくりなラグビーで、フィジカルなラグビーをするから、自分にとってはチャレンジになる。フィジカルで見せたいです。それで新しい超速ラグビーにチャレンジしたい」
エディーHCとは6月にフランスで面会した。「日本代表でプレーしてほしい。ボールキャリーでどんどんゲインラインを切り、自分のスキルで前に出ることを、日本代表でもやって欲しい」と伝えられたという。
チームへの合流から日が浅いことについて、エディーHCは「ハードワークが続いているし、キャンプに合流したばかりだからピークとは言えない」と認めつつ、「40~50分間は活躍できる。非常に強いランニングを期待している」と抜擢の理由を話した。
「ジョージア戦ではFWでの対決は避けられない。FWはドミネートできるメンバーを選んでいるし、スペースにボールを展開できる点も考慮している。タタフは走れるエイトとしてはベストなプレイヤーと思っている」
指揮官はさらに、「人間として成熟して戻ってきた感覚がある」とも評価している。
当の本人はTOP14での経験を経て、「フィジカルが伸びた」。それは実際に体を当てたLOワーナー・ディアンズも認める。
「テビタは強過ぎ。コンタクトが怖い。フランスに行く前も怖かったけど、フランスでまた成長した。ボールキャリーも、タックルも」
ウエートに注力したわけではなく、食事に気を配って体重維持に努めたそうで、「シーズン中は120~123キロでやっていました。シーズン後は少し増えたけど、しっかり戻して超速ラグビーで良いプレーができるように頑張っています」。
ボールキャリーとジャッカルを武器に、日本代表デビューを飾ったのは2016年。東海大2年時だった。その後も出場を重ねてキャップ数を16まで伸ばしていたが、ワールドカップ2023フランス大会の出場はならなかった。
「残念でした」と当時を振り返るタタフは、「これからも、次のワールドカップを目指して、身体のケアをしていきたい」と話す。
リーチ マイケル主将が「フィジカルは世界一」と評する逸材のネクストチャレンジが、ユアテックスタジアム仙台から始まる。