JAPAN XVの共同主将は原田衛と齋藤直人。エディーHC「今後ジャパンのキャプテンになる可能性がある」
6月29日に秩父宮ラグビー場でおこなわれるJAPAN XVとマオリ・オールブラックスの国際試合を2日前に控えた27日、エディー・ジョーンズHCと共同主将のHO原田衛、SH齋藤直人が記者会見に応じた。
試合登録メンバー23人の中で、ワールドカップ2023フランス大会を経験した選手は3人のみ。エディーHCはそのことに触れ、「JAPAN XVは世代交代、世代の改革といったチームとなっています。非常に若いチームですが、1週間で良い準備でき、マオリ・オールブラックス戦は良い学びを活かす機会になる」と話した。
「JAPAN XVの目的は若手にチャンスを与えることと、現在のレベルを確認することです。多くの選手がプレータイムを獲得できる非常に良い機会でもあります。マオリ・オールブラックスはテストマッチ以外の対戦相手としては世界で一番強い相手。われわれの現状を確認するベンチマークになる」と続けた。
ともに桐蔭学園出身の原田と齋藤を共同主将に指名したことについては、「第一に良いプレーをする。そして今後、ジャパンのキャプテンになる可能性も秘めているので、今回の機会を活かしてほしい。今週も良い形でチームを引っ張ってくれました」と説明した。
リザーブから登場予定の齋藤は、「前半はゲームの状況を見て、(出場したら)チームのプランを遂行しながら、状況に応じたプレーをしていきたい。必ず実行したいのは、少しでもチャンスがあればそこにアタックを仕掛けること」と意気込みを語った。
エディーHCは選出した他の選手にも触れた。
10番を託されたのはSOの山沢拓也だ。イングランド戦では急遽23番でメンバー入りし、トライを記録した。
「山沢は実はまだ若いです(29歳)。今後、ピークを迎えるでしょう。(マオリ・オールブラックス戦では)ショートキックやスペースを見る目を活かしてプレーしてほしい。今週も若手に声をかけ、巻き込んでくれていた」
先発の両LOは桑野詠真と小瀧尚弘。ともに日本人となった。
「選手層を厚くし、それぞれの才能を育成したいと考えています。2人は(イングランド戦の先発LOよりは)サイズこそありませんが、トレーニングをうまいことやってくれていますし、日本人のLOとして活躍できるのは現状、桑野と小瀧しかいないと思っています」
イングランド戦で日本代表デビューを果たしたFB矢崎由高に続き、大学生も数多く起用された。16番には早大4年のHO佐藤健次、18番には帝京大2年の森山飛翔、20番には同大4年のLO本橋拓馬が入った。
「佐藤は若い選手でまだまだ学びの途中だが、エネルギーに満ちている。本橋は4番もしくは6番での起用を考えている。彼の強みであるキャリーとタックルの強さは4番、6番で重要になってくる」
両CTBはイングランド戦と同じ長田智希とサミソニ・トゥアだが、背番号は入れ替わった。指揮官は「コンビネーションをいろいろ試している途中の段階」と説明した。
「マオリ・オールブラックスは情熱的かつハングリーな姿勢で、プライドとともに戦ってくる。同じレベルで覚悟を持ってわれわれも戦いたい」と意気込みを語った。