日本代表 2024.06.11

日本代表宮崎合宿、いよいよグラウンド練習が本格スタート。『超速ラグビー』のエッセンスを注入。

[ 編集部 ]
日本代表宮崎合宿、いよいよグラウンド練習が本格スタート。『超速ラグビー』のエッセンスを注入。
『超速ラグビー』の要素を随所に感じるメニューに取り組んだ。写真はラインアウトやボールキャリーで持ち味を発揮したHO原田衛(撮影:長岡洋幸)

 エディー・ジョーンズHC就任後、フルスコッドとしては最初の活動となる合宿を6月6日から宮崎県宮崎市でスタートさせた日本代表。同10日にはいよいよグラウンドでのトレーニングが始まり、報道陣に公開された。

 この日の練習はフットワークを意識したウォーミングアップに始まり、FW、BKに分かれてのスキルトレーニング、セットピースやラインアタックなどユニットプレーのドリルという流れで進行。最後は15人対15人の実戦形式のアタックディフェンスもおこなわれ、2時間以上にわたってハードなメニューをこなす充実したセッションとなった。

 それぞれの練習は担当コーチがリードし、ジョーンズHCは全体を俯瞰しながら、ここという局面でキーとなる部分をアドバイス。ラインアウトはポイントを移動しながらすばやくセットしてボールを投げ入れたり、BKの4対3でも相手より早くポジショニングしてすばやく仕掛けるプレーに取り組むなど、チームが掲げる『超速ラグビー』のエッセンスを随所に感じる練習となった。

 また大学生ながら代表スコッドに選出されたHO佐藤健次、PR森山飛翔、練習生として参加したFB矢崎由高の3人も、物怖じすることなく積極的にプレーに絡んで持ち味を発揮。佐藤、森山が強靭なボールキャリーでゲインすれば、矢崎は15人対15人のアタックディフェンスで好判断から見事に50:22キックを決めるなど、強い印象を残した。

実戦形式のアタックディフェンスでは激しいコリジョンが繰り広げられた(撮影:長岡洋幸)

 練習後取材に応じたジョーンズHCは、この日のトレーニングについて「イングランド戦まで12日となる中で、自分たちがイングランドに立ち向かうためのプレーの仕方を意識しながら練習に取り組んでいる」とコメント。「選手たちの学ぶスピードは目を見張るものがあると感じている。フィジカル面、疲労度の面で初めてプレッシャー下でのトレーニングになったが、これまで思っていた日本人選手の適応能力をはるかに超えるものだった」とここまでの合宿の手ごたえを口にした。

 またこの日はLOのポジションに入ったリーチ マイケルは、スクラムの手応えについて「あらためてフロントロー、LOはすごいと思った。感覚をつかむまであと100回くらい組まないと」苦笑。「超速ラグビーはすごくおもしろくて、判断力が求められる。しっかりと理解して、練習と試合を近づけていけば、いい準備ができると思います。(試合まで)時間が短いという言い訳はできない。ベストな準備をします」と、6月22日のイングランド戦に向けて意気込みを語った。

 なおベン・ガンターがコンディション不良、尾﨑泰雅がケガにより、宮崎合宿から離脱することが発表された。

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