ワイルドナイツ、3年連続のファイナルへ。イーグルスとの死闘を3点差で制す。
ジャパンラグビー リーグワンのディビジョン1は、5月18日からいよいよトップ4によるプレーオフに突入。秩父宮ラグビー場で行われた準決勝第1試合では、リーグ戦1位の埼玉パナソニックワイルドナイツが同4位の横浜キヤノンイーグルスに20-17で勝利し、リーグワン創設以来3年連続となる決勝進出を果たした。
両者は2週間前のリーグ戦第16節でも対戦しており、その時は43-14でワイルドナイツが快勝している。その差を覆すべく入念な準備を重ね、最後まで果敢に挑み続けたイーグルスだったが、ワイルドナイツの牙城をわずかに崩しきれなかった。
前半、ペースをつかんだのはワイルドナイツだ。開始4分、中盤でのSO松田力也のラインブレイクを起点に相手陣22メートル線内へ攻め込むと、ラックから右ショートサイドを突いてWTB竹山晃暉がコーナーにダイブ。7分にPGで3点を返されたものの、直後の9分に左オープン展開でWTBマリカ・コロインベテがタックラーを弾いて前進し、サポートしたLOジャック・コーネルセンがインゴールを陥れる。27分にもSO松田が正面のPGを難なく通し、13-3で前半を折り返した。
しかし後半は一転してイーグルスペースに。4分、ペナルティからタッチに蹴り出し左コーナーでマイボールラインアウトのチャンスをつかむと、得意のラインアウトモールでなだれ込み、3点差に詰め寄る。さらに13分には連続攻撃からWTB竹澤正祥が腰の強い走りでタッチライン際を抜け出し、左隅にトライ。難しい角度のコンバージョンをSO田村優が決め、17-13とイーグルスがこの日初めて前に出る。
だが、この勝負どころで真価を発揮したのがワイルドナイツだった。19分、またもSO松田が好判断で中央を突破しゴールラインに迫ると、ラックからCTBダミアン・デアレンデが力でねじ込んでトライ。20-17と逆転し、さらにこの場面でのペナルティによりイーグルスのPR岡部崇人にイエローカードが提示される。
それでもあきらめないイーグルスは懸命に攻め続け、30分以降に何度も相手を押し込むシーンを作ったが、ワイルドナイツも自慢の懐深いディフェンスで対抗し、あと一歩のところで踏みとどまる。最後はSO松田力也が高々とボールを蹴り出し、試合終了のホイッスルが鳴り響いた。