地域と歩んで20年。「ライオンラグビーフェスティバル」開催。
天気予報では一時開催が危ぶまれるほどだったが、当日はまるでこのイベントを心待ちにするラグビーキッズの想いが曇天を吹き飛ばしたように、ピーカンの好天となった。
4月21日、トップイースト所属のライオンラグビー部、ライオンファングスが主催する「ライオンラグビーフェスティバル」が、ホームである千葉県市原市の工場内のグラウンドで開催された。すっかりこの時期の恒例となった本イベントは、今年で節目の20回目を数える。
今回参加したのは、千葉県内の4つのラグビースクール(市川ラグビー少年団りとるキング、八千代ラグビーフットボールクラブ、印西ラグビースクール、千葉市ラグビースクール)の小学生たち。各スクールのコーチ、スタッフ、保護者を合わせると総勢800名が参加する大規模イベントとなった。
イベントではゲーム性を盛り込んだドリルを通してラグビーの楽しさを知ってもらうプログラムが企画され、参加者を低学年、中学年、高学年の3カテゴリーに分け、各年代のレベルに合わせて内容を工夫しながら進められた。最後はコーチ、保護者も参加しての大くじ引き大会で締めくくられ、子どもから大人まで参加者全員の笑顔があふれる1日となった。
ライオンファングスは1972年の創部で、半世紀以上の歴史を有する。現在は運営企業であるライオン株式会社の社員のほか、社外であっても基本理念を共有する者には開かれた「社会人クラブチーム」として活動を続けている。
社会貢献活動にも積極的に取り組んでおり、今回の「ラグビーフェスティバル」のほか、「LOVE石巻」と称した石巻の子どもたちとのラグビーを通じた東北の復興支援イベントもおこなっている。また今年はライオン本社のある台東区と連携し、台東区の小学生を対象とした「台東ラグビーフェスタ」に協賛するなど、ラグビーの普及に幅広く取り組んでいる。
就任3年目を迎えた石川恵韻キャプテンは、「ラグビーはオフ・ザ・ピッチの活動やマインドが試合でのパフォーマンスにつながる競技だと考えています。クラブのバリューを高める社会貢献活動は、自分たちを成長させてくれます」と活動の意義を語る。
ライオンファングスは今季、昨シーズンからステージをひとつ上げ、トップイーストのBグループを戦う。
「今シーズンは格上のチームとの対戦が多くなりますが、今日の活動も我々の血肉となり、公式戦でのあと1cm、1mmの攻防に活きてくると信じています」
石川キャプテンは胸の内に秘める熱い思いをそう表現し、トップイーストBでの躍進を誓った。