日本代表 2024.04.06

【香港セブンズ】サクラセブンズ準々決勝で敗れるも、「粘り続ければなんとか戦える」(中村知春)

[ 田村一博 ]
【香港セブンズ】サクラセブンズ準々決勝で敗れるも、「粘り続ければなんとか戦える」(中村知春)
大谷芽生の好タックル。全員が粘り強く守った。(撮影/松本かおり)



 今季初めてのベスト8進出にとどまらず、もうひとつ上のステージへ。
 そんな気概を持って挑んだ試合だった。

 しかし今季のHSBCワールドラグビー・セブンズシリーズ2024、第5ラウンドを終えたところでトップを走るオーストラリアの壁は厚かった。

 4月5日(金)から始まった香港セブンズ(ワールドシリーズ第6ラウンド)の2日目(同6日)、サクラセブンズはカップ(最上位グループ)トーナメント進出を決め、準々決勝で強豪と対峙した。
 結果は0-12とオーストラリアに敗れた。大会3日目(同7日)は5〜8位の順位決定戦を戦う。

 前の試合(スペイン戦)で立ち上がりの悪さを修正、一度は逆転されても勝ち切った。
 この試合でも序盤に粘りのディフェンスを見せた。大谷芽生が好タックル。梶木真凜も足首を刈り、全員がよく前に出た。

 前半に許したトライは5分過ぎの1つだけだった。リードを許したものの、後半に期待をつなぐ試合内容だった。
 前半終了間際には得意の半ズレの局面から前に出て攻め入るシーンもあった。

 後半もなかなか点差は開かなかった。前半同様、全員でコミュニケーションを取り、一発で走り切られるシーンを回避したからだ。
 しつこく守れば、小さな体の原わか花がジャッカル。相手の反則を誘うこともできた。
 途中出場の中村知春は、「粘って粘って守ったことで、どうやったらトップ4に食い込める戦いができるのか、なんとなく見えてきたと思います」と話した。

 しかし、結局最後まで得点することができず勝てなかった。
 残り2分30秒にはティーガン・レヴィに自陣から走り切られて追加点を許し、0-12とファイナルスコアを刻まれた。

 その2本目の失トライがスクラムからのもので、サクラセブンズのノックオンがきっかけだった。
 ハンドリングミスが原因で好機に得点できず、相手にチャンスを与えてしまった。

「ミスを限りなくゼロにするような、精巧なラグビーをしないといけない」と中村は言った。
 ディフェンス同様、アタックでも粘っているうちに道ができる。「10フェーズでも20フェーズでも継続していたらチャンスができる。その少ない瞬間に取り切らないと」と、自分たちが生きる道を理解する。

 今季初の8強の舞台で、さらに上に進むことはできなかった。しかし、負けられないノックアウトステージで、世界トップクラスと戦い、得たものは貴重だ。
 大会3日目は、7位決定戦をアイルランドと戦う。

トライを挙げた男子セブンズ日本代表の谷山隼大。(撮影/松本かおり)

 また、今大会ではワールドラグビー・セブンズシリーズの試合以外に『メルローズシールド』も実施され、男女それぞれ、アジアの3チームずつが参加する総当たり戦が実施されている。
 日本、香港、中国が参加した男子の部では、この日、日本×香港がおこなわれ、日本が33-14と勝利した。

 時間の経過とともに、男子セブンズ日本代表はダイナミックにプレー。大声援を受ける相手を退けた。
 大会3日目は中国と戦う。

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