桐蔭学園、危なげなし。目黒学院との関東対決制し準決勝へ【全国高校選抜大会】
東福岡、天理を撃破し勢いに乗る目黒学院も最後まで果敢に挑み続けた。しかし昨冬の花園王者、桐蔭学園の頑健な攻守は終始揺るがなかった。
関東勢同士の対決となった全国高校選抜大会の準々決勝第3試合は、桐蔭学園が36-0の完封勝利で準決勝への切符を手にした。
冷たい雨が降り続く厳しいコンディションの中、序盤からキックを効果的に使って相手陣で試合を進める桐蔭学園は、前半13分にラインアウトモールを押しきってキャプテンのFL申驥世のトライで先制。その後もコリジョンのバトルで優位に立ち、19分、22分とFL申が立て続けにゴールラインを越えて19-0とリードして前半を折り返す。
後半も桐蔭学園の接点の推進力は衰えず、5分にPR喜瑛人が密集サイドを割ってトライを追加。ディフェンスでも目黒学院が誇る突破役、NO8ブルースネオル・ロケティの強烈なボールキャリーにひるむことなく体を当てて前進を阻み、再三ターンオーバーを勝ち取る。
中盤以降は大半の時間を相手陣で過ごす危なげない試合運びで、余裕を持ってフルタイムを迎えた。
滑りやすいコンディションをものともせず完勝を収めた桐蔭学園の藤原秀之監督は、「雨だったので、まずは勝ちにいくことを意識した」とこの日のプランを説明。相手NO8ロケティを封じ切ったことについては、「相手がどういう状況で彼を走らせたいのか、どういう状況だと走られないのか、ということを準備してきました」としっかり対策してきたことを明かした。
一方、「さすが桐蔭学園ですね。1対1で簡単に倒させてくれないし、裏のスペースをよく見ていて、キックをポーンと蹴り込んでこちらが(ディフェンスで)前に出たくても出られない状況を作られた」と語ったのは目黒学院の竹内圭介監督。それでも迷いのない攻守で奮闘した選手たちの姿に、「いいチャレンジができました」と充実の表情を浮かべた。