国内 2024.01.05

花園ではU18合同チーム東西対抗戦も熱闘 東軍が粘って逆転勝ち

[ 編集部 ]
花園ではU18合同チーム東西対抗戦も熱闘 東軍が粘って逆転勝ち
タックルを破る東軍のCTB馬場恒耀(撮影:松村真行)


 2023年の15人制新人大会に単独校で参加できなかった選手のうち、全国各地から選出された高校ラガーマンが憧れの花園でプレーできる機会、「U18合同チーム東西対抗戦」が1月5日に全国高校ラグビー大会の準決勝前におこなわれ、29-24で東軍が熱戦を制した。

 序盤、西軍はSO高森将太(大分・玖珠美山高校)が巧みなハンドリングを見せれば、 その高森のクロスキックに反応した玖珠美山高のチームメイト、WTB梶原武彦の勇敢なハイボールキャッチもあった。
 対する東軍は、SO佐藤快(岐阜・関高校)が力強いゴールキックを蹴り、惜しくもボールはポストに当たって跳ね返され成功とはならなかったが、約45メートルの位置から距離は十分届いて観客をどよめかせた。

 互いにペナルティゴールで得点し、3-3迎えた前半21分、東軍は、FL笠原優希(群馬・ 渋川工業高校)が低く突き刺さるタックルで相手に落球させ、HO西村豪太郎(北海道大麻高校)の勇敢なボールセービングでターンオーバーとなり、アタックを継続して敵陣深くに入ると、西軍の粘り強いディフェンスに対してフェイズを重ね、SH依田泰門(群馬・桐生清桜高校)がラックサイドのギャップを突いてインゴールに持ち込み、最初のトライを挙げた。

 その後、東軍のCTB岡崎海夕(静岡・焼津水産高校)が力強いランでブレイクしたのに対し、西軍はLO乙成凌暢(福岡・輝翔館中等教育学校)がしぶとく食らいついてタックルで止めた。逆に、西軍のSO高森が好走で抜ければ、東軍はFB前畑大陸ヒース(神奈川・公文国際学園高校)が1対1のタックルで止めるなど、好プレーが続いた。

 10-3で迎えた後半6分、7点を追う西軍は、SO高森のドロップゴールは失敗したものの、ボールを確保した東軍の選手に対してPRの岡田恭和(徳島・脇町高校)と笠井鉄平(岡山・創志学園高校)がタックルで止め、FL大竹虎之介(宮崎・宮崎西高校)がブレイクダウンで奮闘してペナルティを獲得、大竹がクイックタップで仕掛けトライを挙げた。コンバージョン成功で同点となった。

 シーソーゲームとなり、東軍は10分、相手のパスが乱れたところ、WTB松本零矢(静岡・清水南高校)がボールを拾いバランスを崩しながらもゲインして敵陣深くに入り、サポートがついて連続攻撃、西軍はNO8山本希夢(徳島・阿波高校) とFL大竹が低く突き刺さるダブルタックルで押し返すなど懸命にディフェンスしたが、東軍はボールキープで攻め続け、斜めから走り込んできたFL久田康介(石川・鶴来高校)がフィニッシャーとなり、勝ち越した。

西軍のキャプテンを務め好走を連発したFB後藤洸輝(撮影:松村真行)

 しかし、西軍は19分、自陣深くでのピンチでキャプテンのFB後藤洸輝(大分・玖珠美山高校)がインターセプトして約90メートル走りきり、同点に追いついた。

 西軍はさらに23分、相手のラインアウト失敗でボールを手にすると、交代で入ったばかりのWTB宗實晃輝(兵庫県立農業高校)が自陣22メートルライン付近からしなやかな走りで次々とタックルをかわし、そのままゴールへ力走して最後はタックルされながらも勝ち越しのトライを決めた。SO高森のコンバージョンも決まり、7点リードを奪った。

 だが、東軍も粘り、試合終了間際に敵陣深くに入ると、ラインアウトからのドライビングモール等でゴールに迫り、アドバンテージを得てボールを回し、CTB馬場恒耀(北海道小樽潮陵高校)がディフェンダーをひきつけたあとFB山田梨人(長野・長野高校)につなぎ、パスをもらったWTB松本がタックルをかわして右外を抜けてインゴールに持ち込んだ。FB山田がコンバージョンを決め、再び同点となった。

 そして、リスタート後、東軍はWTBにいた15番の前畑がゲインしてFB山田とCTB伊藤凌(岩手・不来方高校)のサポートもつき、敵陣22メートルライン内に入ると、テンポよくアタックを継続し、切り込んだLO小林雄真(北海道函館工業高校)がタックルされながらも粘ってつなぎ、パスをもらったFL植田淳之介(福島・安積高校)がトライを決め、これが決勝点となった。

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