国内
2023.12.29
FW前5人、体型ほぼおんなじ。V候補の佐賀工に挑む高鍋(宮崎)の動力源たち、あす決戦!
「低いタックルで」
明日、12月30日の花園ラグビー場で2回戦に臨む「前5人」の抱負は、冒頭がおんなじだった。
12月27日の1回戦を突破し、シードの佐賀工に挑む高鍋(宮崎)が、29日午後に報徳学園グラウンドで試合前日練習をおこなった。
「1時間ほど」、と檜室秀幸監督が予定していた練習だが、選手たちはグラウンドに留まってユニットごとの確認をあれやこれや。なかなかセッションが終わらない。メンバーは数名がケガ保護用のテーピングを巻いているものの、雰囲気がいい。リラックスした表情には、かえって翌日への覚悟がうかがえた。
「私が見てきた10年でベストゲームだった」
練習中はまったく指示を出さず選手たちの動きを見守る檜室監督は就任10年目。ベストと振り返るのは2日前の1回戦・青森山田戦(33-14)だ。
「ラグビーを昔から見ている方には高鍋らしい試合と思っていただけたようです」
1回戦では、青森山田の、留学生を含む大きなFWを仰向けに倒して群がり、前進するシーンもあった。FWの平均身長は174センチちょうど、同じく平均体重は90キロ弱で、相手との差は身長5センチ、体重9キロほどあった。試合の中でその値を覆す勢いも見せることができたのは、春からの徹底したフィジカル強化だ。
かつては週2でおこなっていたチームの筋力トレーニングを、FW、BKとも週4に倍増した。OBで卒業後は同志社大学でプレーした森大樹コーチが、献身的に身体強化を支えた。社会人4年目、地元で公務員として働きながら足繁く母校に通った。
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