セブンズ 2023.11.20

パリ五輪出場決めたセブンズ日本代表 アジアを制し世界へ挑む。「スタートラインに立てた」

[ 編集部 ]
パリ五輪出場決めたセブンズ日本代表 アジアを制し世界へ挑む。「スタートラインに立てた」
左から男子のサイモン・エイモーHC、林大成主将、女子の平野優芽主将、鈴木貴士HC(撮影:松本かおり)


 9月のアジア競技大会で金メダルを逃し悔し涙をのんだセブンズ(7人制ラグビー)日本代表だが、男女とも、今年最大の目標だったオリンピック予選でライバルにリベンジし、来夏のパリ行きを決めた。日本は男子も女子も、3大会連続のオリンピック出場となる。

 アジア予選決勝で香港に21-14で競り勝った男子セブンズ日本代表のサイモン・エイモー ヘッドコーチは、「今回のスコットの中で東京オリンピックを経験した選手は1人(石田吉平)しかいませんでした。新しいチームでしたが、経験、スピード、フィットネスの改善に努め、ジャパンスタイルという日本人の特長にあったセブンズラグビーを構築し、準備してきました。また、プレッシャーのもとでの状況判断力も大きくフォーカスしていた部分です。今日は選手たちの素晴らしい努力が見られた大会でした」と振り返った。

パリ五輪出場を決めるトライゲッターとなった丸尾崇真(撮影:松本かおり)

 キャプテンの林大成は、「今シーズンはアジアシリーズでも何回か負けることもあったんですけど、そのたび成長できて、経験をつめた結果、パリへの切符をつかむことができました」とコメントし、応援で後押ししてくれたファンに感謝した。

 そして、ホーンが鳴ったあと劇的な決勝トライを決めた丸尾崇真は、「試合の中で何度もダメかもしれないという瞬間もありましたけど、最後まで全員でやりきったのが勝ちにつながったのかなと思います。オリンピック出場は目標のひとつでしたし、やっとスタートラインに立てたので、またチームとして成長して、これからも結果を出せるように頑張っていきたいと思います」と語り、来年夏の大舞台を見据える。

準決勝、決勝と大活躍だった大谷芽生(撮影:松本かおり)

 女子の決勝も接戦となり、中国を21-14で破った女子セブンズ日本代表の鈴木貴士ヘッドコーチは、「この緊張感とプレッシャーのある雰囲気の中で選手たちが最後まで戦ってくれたことを嬉しく思います。ここでようやくスタートに立てたなという気持ちでいますので、またパリオリンピックに向けて強化をしていきたいと思います」とコメント。12月には世界の強豪と戦うワールドシリーズ(HSBC SVNSシリーズ)が始まることになっており、オリンピックへ向けてさらに強化を進めていく。

 キャプテンの平野優芽は、「日本の皆さまの前でオリンピック出場を決めることができてすごくほっとしています。ここからパリオリンピックに向けたスタートを切れたと思うので、パリでメダルを獲得できるようにこれからも頑張っていきたいです。来月からワールドシリーズが始まるので、そこでしっかりと世界と戦える準備をしていきたいと思います」と述べ、さらなる高みを目指す。

PICK UP