国内 2023.11.06

立教大 28-10 青学大。「後半は、ワンブロックずつ確保して…」。立教がライバル倒して今季初勝利。

[ 向 風見也 ]
立教大 28-10 青学大。「後半は、ワンブロックずつ確保して…」。立教がライバル倒して今季初勝利。
立教大HO三村真嶺の前半24分のトライ。三村は前半37分にもトライ(撮影:松本かおり)

 東京・秩父宮ラグビー場で11月5日、関東大学対抗戦の計2試合があった。未勝利同士の対戦となった第1試合では、昨季6位の立教大が同7位の青学大に勝った。

 立教大は前半、カウンターアタックを多用しながら少ないチャンスに取り切って14―7とリード。後半は一転、蹴り合う場面を増やした。

 後半31分、ハイパントでミスを誘うや小刻みに展開し、21―10と加点(ゴール成功)。トライを決めたのは、途中出場したSHの北川時来主将だった。

 立教大は続く35分にも、かねて優勢に立っていたスクラムで反則を誘い、アドバンテージを生かしてキックパスを通した。WTBの大畑咲太が止めを刺すトライ(ゴール成功)で、28―10と勝負を決定づけた。

 立教大はこれで勝点5を獲得し、大学選手権出場へ望みを繋げた。勝った立教大の北川主将は、自軍の司令塔を務めた中優人、先発SHの伊藤光希の名を挙げて言った。

「9番に伊藤。ここには前半から仕掛けていこうという意図がありました。加えて、攻めながら中のキックなどでエリアを獲れるシーンもあった。後半はリードが少しだったので、安全圏を確保しながらワンブロックずつ確保して、敵陣でラグビーをしようとしていました」

 かたや敗れた青学大のCTB、桑田敬士郎主将は、目を光らせて語った。

「エリア獲りで相手のいい形にさせてしまい、自陣でプレーする時間が長くなったのが敗因。通用した場面もあったのですが、相手が上回ってしまう場面が多かったのがこの結果に繋がった。実力が及ばなかった」

 両校とも11月19日、東京・AGFフィールドで次戦に挑む。立教大が昨季Bから昇格の成蹊大と、青学大は前年度5位の筑波大とそれぞれ対戦する。

【筆者プロフィール】向 風見也( むかい ふみや )
1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年よりスポーツライターとなり、主にラグビーに関するリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「スポルティーバ」「スポーツナビ」「ラグビーリパブリック」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)。『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(共著/双葉社)。『サンウルブズの挑戦』(双葉社)。

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