ワールドカップ 2023.10.07

W杯開催国フランスがA組1位で準々決勝進出 イタリアを圧倒しプールステージ全勝突破

[ 編集部 ]
W杯開催国フランスがA組1位で準々決勝進出 イタリアを圧倒しプールステージ全勝突破
フランスの10番をつけ、鋭い走りやキック、パスも光ったマチュー・ジャリベール(Photo: Getty Images)


 ラグビーワールドカップ2023の開催国で初優勝を目指すフランスが、プール戦を4戦全勝でノックアウトステージ進出を決めた。現地時間10月6日にリヨンで、8強入りをかけてイタリアと対戦。この試合に負ければ敗退の可能性もあったが、60-7と快勝し、プールAをトップ通過で準々決勝に進む。

 イタリアとの勝負で、フランスは試合開始から間もなくボールを手にしたあと集中力高く11フェイズ重ね、WTBダミアン・プノーがインゴールに持ち込みノーホイッスルで先制した。
 13分にも敵陣深くに入ってパスは乱れたものの、左の空いたスペースにプノーがキックを放ち、ボールを手にしたWTBルイ・ビエルビアレーがステップでディフェンダーをかわしトライを決めた。
 フィジカルファイトでも優勢だったフランスのペースは続き、22分にはFWの奮闘でゴールに迫ったあとボールを動かし、SOマチュー・ジャリベール、WTBプノーが連続で鋭く切り込み、オフロードパスをもらったFBトマ・ラモスがフィニッシャーとなった。

 一方、初のトップ8入りを狙ったイタリアは、粘り強いフランスのディフェンスに対し、34分に17フェイズ重ねてゴールに迫り、PRシモーネ・フェラーリがピック&ゴーでゴールライン上にボールを押さえたものの、その前に危険なプレーがあったことがビデオ映像で確認され、トライは認められなかった。イタリアはミスもあってなかなか流れを変えられなかった。

 主導権を握り続けたフランスは、37分にスクラムで相手の反則を引き出し敵陣深くに入ると、ラインアウトからモールで前進したあとボールを展開し、SOジャリベールのクロスキックをWTBプノーがキャッチしてチーム4トライ目。これでボーナスポイント獲得となった。

 FBラモスの正確なゴールキックでも着実に得点を重ね、31-0で折り返したフランスは、後半も4トライを追加して大勝。

 イタリアは後半31分に懸命にボールをつなぎ、20番をつけたマヌエル・ズリアーニの力強いレッグドライブでゴールラインを越え1トライを奪い返したが、それが精いっぱいだった。

 最後は大敗で今大会を去ることになったイタリアのFLミケーレ・ラマーロ主将は、「ラグビーでは、基本的なプレーができずに苦しんでいると、こういうことが起きる。魔法の杖を振りたくなるのはわかるが、このゲームにはそんなものはない。フィジカルファイトで勝てればプレーを続けるが、そうでなければ試合に負ける。我々はフィジカルファイトで負けた」と戦いを振り返った。

 一方、勝ったフランスのゲームキャプテンを務めたFLシャルル・オリヴォンは、「負ければ敗退の可能性もあった試合でミスは許されなかった。我々はインテンシティ(強度)をもってプレーし、それを80分間維持できた。非常にポジティブで、次のステージへ向け準備を進められる」とコメント。

 これでプールAはフランスが1位となり、2位通過はニュージーランド。両チームの準々決勝の相手は、アイルランド、南アフリカ、スコットランドが2枠を争っているプールBの上位チームとなる。

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