慶應大31-20青学大。前半リードで折り返した青学は「10年ぶり勝利」逃す
なかなか敵陣へ入れない慶大はリスタート後、ようやく侵入。青学大の反則でPGを復帰したSO山田響が決めて3点を返す、前半19分、青学大が、ラインアウト投入のボールをすぐに投げ手のHO田中太陽に返し狭いサイドでトライを奪う。桑田は前半27分にもPGで20-3とリードを広げた。慶大は「入りは青山が強いと予想していたが、それ以上だった。受けてしまった」(慶大・青貫浩之監督)。
しかし前半30分を過ぎて徐々に修正、青学大が反則を犯すとCTB永山淳がタッチへ出す。33分、5メートル線の左ラインアウトをモールで押し切りHO中山大暉がトライラインを越える(10-20)。38分にも同じパターンで中山が2トライ目(17-20)。スクラムは優位もモールで押された青学大、村松HCは「モールディフェンスも準備してきたが、慶應はモールのずらし方などを変えてきた」。
後半の見どころは9分すぎ。スクラムで青学大がコラプシングを奪う。ラインアウトから再開すると慶大が反則。ゴール前5メートルのスクラムを迷わず選択。青学大が押して2度のコラプシングを慶大が犯す。さらに続けるとペナルティトライや慶大選手にカードが出てもおかしくない。しかし、慶大は続くスクラムで「自分たちも青山以上に練習してきた」(慶大、右PR岡 広将主将)。意地を見せ、青学大の反則を引き出し、青学大の得点機を凌いだ。
ピンチを脱した慶大。後半20分、得意のラインアウトからHO中山がハットトリックトライで逆転する(24-20)。後半32分には左WTB佐々仁悟のハイパントキャッチ、ランからSH橋本弾介がポスト右へ仕留めた。
慶大SO山田は4本のG、1PGをすべて成功し慶大31-20青学大で制した。
「大学選手権出場に向けて慶應戦をターゲットに部員全員で準備してきたが」。青学大、村松HC。2013年に24-18で慶大を破って以来の勝利まで、もう一歩だった。「選手権は、諦めていません。次の早稲田戦に向けて修正する」。桑田主将は胸を張る。