各国代表 2023.08.06

日本のW杯ライバルもテストマッチで成長中。イングランド、アルゼンチンともに敗れる。

[ 編集部 ]
日本のW杯ライバルもテストマッチで成長中。イングランド、アルゼンチンともに敗れる。
ウェールズのジョージ・ノースらにタックルされるイングランドのウィル・スチュアート(Photo: Getty Images)


 ラグビーワールドカップ2023フランス大会の開幕まであと約1カ月となり、日本代表がプールステージで戦うライバルたちのチーム状態も気になることろ。

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 準々決勝進出へ向けて最も難敵となりそうなイングランド代表は、サマーネーションズシリーズの初戦に臨み、カーディフで現地時間8月5日にウェールズ代表と対戦し、9-20で敗れた。
 イングランドはFBフレディー・スチュワードやCTBジョー・マーチャントなどが力強い走りで何度かチャンスメイクしたが、決め手を欠き、最後までウェールズの堅守を崩せずノートライ。ラインアウトは5本失敗し、スクラムでも押されるシーンがあり、フィジカルバトルでも圧倒できなかった。また、10番をつけたSOマーカス・スミスはSHとの連係ミスもあり、流れを変えることができなかった。
 一方のウェールズは、キャプテンを務めた23歳のFLジャック・モーガンが25回のタックルを放つなど、ひたむきなハードワークが光った。
 34歳のベテランFBリー・ハーフペニーはウェールズ代表として100キャップ到達となり、安定したゴールキックなどでチームの勝利に貢献した。

南アのダミアン・ヴィレムサ(15番)と空中で競るアルゼンチンのサンティアゴ・カレーラス(Getty Images)

 ワールドカップ2大会連続の8強入りを狙う日本代表がプール戦最後に挑む南米の雄、アルゼンチン代表は、今週末は地元ブエノスアイレスで南アフリカ代表と対戦し、13-24で競り負けた。
 アルゼンチンは前半23分、敵陣深くでペナルティキックを得ると、SHゴンサロ・ベルトラノウがクイックタップから速攻を仕掛け、トライ。粘り強いディフェンスもあり、前半を10-3で折り返した。
 しかし、ワールドカップ連覇を目指す南アフリカは、1人少ない状態で後半を迎えながらも、CTBジェシー・クリエルがディフェンダーをひきつけてFBダミアン・ヴィレムサの突破をアシストし、WTBマカゾレ・マピンピにつなぎトライを獲得。コンバージョンも決まって同点に追いつくと、その数分後にはSOマニー・リボックのピンポイントのキックパスを受けたWTBキャナン・ムーディーがゴールに持ち込み、勝ち越した。
 アルゼンチンは後半ノートライに終わり、38歳のHOアグスティン・クリーヴィーが同国初の100キャップホルダーになった記念の試合だったが、勝利で飾ることはできなかった。

 そのほか、2週間前に札幌で自信をつけ、ワールドカップでも打倒・日本を掲げるサモア代表は、8月5日は地元アピアでトンガ代表と対戦し、34-9で快勝している。
 そして、ワールドカップ初出場に燃え、初戦で日本代表に挑むことになっているチリ代表は、先週は敵地で格上のウルグアイ代表相手に25-26と競ったものの、今週末は地元アントファガスタでアルゼンチンXV(代表予備軍)に13-40で敗れた。

フランス戦勝利を喜ぶスコットランドのローリー・ダージ(20番)とダーシー・グレアム(Getty Images)

 また、自国開催ワールドカップで悲願の初優勝を狙うフランス代表もサマーネーションズシリーズの初戦に臨み、敵地エディンバラでスコットランド代表に21-25と逆転負けした。
 フランスは前半12分、自陣からのカウンターでバックスが躍動して鮮やかな“シャンパンラグビー”を完成させ、25分には初キャップとなった20歳のルイ・ビエール=ビアレが鋭い走りでディフェンスを切り裂きデビュー戦トライを挙げるなど、21-3で折り返した。
 しかし、スコットランドは後半早々に点差を詰めると、51分(後半11分)にPRザンダー・ファーガソンが危険なプレーで退場となり1人少なくなりながらも、積極果敢に攻め続けてトライを重ね、64分にはドライビングモールからHOデイヴ・チェリーがインゴールに突っ込んで逆転。後半は粘り強いディフェンスも光り、フランスを倒した。

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