ジャック・コーネルセンは「いい態度で戦う」。日本代表のどこを改善?
いくつもの顔を使い分ける。
ラグビー日本代表のジャック・コーネルセンは、7月15日、オールブラックス・フィフティーン戦にFLで先発する。
195センチ、110キロの28歳は、万能性を示す。FLと一緒にFW第3列を組むNO8や、2列目のLOも任される。ナショナルチームでも、所属する埼玉パナソニックワイルドナイツでもだ。
「(ポジションは)いずれもやりやすい。どこに入っても、自分の仕事をしていくことを意識します」
日本代表では、攻める時の立ち位置、役目によって15人の選手を3つに大別する。
攻めの組み立てに関わるのは「忍者」。おもに司令塔団などが入る。
グラウンドの中央で相手と衝突するグループは「相撲」。FW第1、2列目が軸となる。
タッチライン際でスペースを攻略するグループは「侍」と呼ばれ、FW第3列やWTBなどが組み込まれる。
複数のポジションをこなすコーネルセンは、「その週の試合でのポジションがどうなるかで、自分の入るグループが変わる」。
LOでプレーする際は「相撲」に加わるが、FLで戦う15日の試合へは「侍」として準備してきた。グループ内の仲間同士でミーティングを重ねた。
「同じ絵を見る、アライメントを取る。そして他のグループが自分のグループに何を求めるかを共有するのが重要。…そういう話をしました」
オールブラックスXVとは、8日にも東京・秩父宮ラグビー場で対戦していた。その日、JAPAN XV名義だった日本代表にあって、後半16分からプレーした。6-38と屈した。
ワールドカップフランス大会開催年の最初の試合で、糧を得た。
「よかった部分はありましたが、スイッチオフした時に点を取られたところがあった。(今回は)80分間、自分たちがしっかりいい態度で戦うことが重要です」
具体的な積み上げもしてきた。
初戦でプレッシャーをかけられた空中戦のラインアウトに関し、「今週はオプションをミックスしたり、セットアップ(並び)を改善したりと、少しの変更を加えました。いいボールを出し、いいアタックができるようにしたい」。ハイテンポな攻撃を支える接点の攻防についても、「ブレイクダウンのスキルを磨いてきた。そのスキルにこだわってやれれば」と意気込む。
「先週は合流後最初の試合でいくつかのエリアではうまくいかないことがありました。ただこの1週間、しっかり準備ができた。絶対によくなっている。ステップアップした試合ができる」
進歩を証明したい。