イングランドの名将ミドルトンが女子日本代表強化へ ハイパフォーマンスアドバイザーに就任
ラグビー女子日本代表“サクラフィフティーン”のハイパフォーマンスアドバイザーに、女子イングランド代表を世界ランキング1位に導いたサイモン・ミドルトン氏が就任することになった。6月28日に日本ラグビー協会が発表。
国際統括団体のワールドラグビーが各ラグビー協会の需要に応じて技術的支援をおこなう「テクニカルサポートプログラム」の一環で、サイモン氏はコーチングコンサルタントとして女子日本代表をサポートすることが決まった。今夏の女子日本代表スペイン遠征から参加する予定。
ミドルトン氏は2015年から2023年まで女子イングランド代表(15人制)のヘッドコーチを務め、欧州の強豪6カ国が激突する女子シックスネーションズで6回優勝(グランドスラム5回)、ワールドカップでは2大会連続で決勝に導いた名将である。昨年の大舞台は女子ニュージーランド代表との激闘ファイナルに惜しくも敗れ準優勝に終わったが、それまで30連勝の偉大な記録を樹立した。2021年にはワールドラグビーの年間最優秀コーチ賞に輝き、大英帝国勲章(MBE)を受章している。
選手時代にプレーしたラグビーリーグ(13人制)の知識も豊富で、15人制は男子のクラブチームでも指導したことがあり、2016年には女子7人制英国代表のヘッドコーチとしてリオ2016オリンピックで指揮を執った経験もある。
ミドルトン氏は「女子日本代表チームに参加できることは、私にとって大変光栄なことであり、レスリー(マッケンジー)ヘッドコーチやスタッフ、選手たちと一緒に仕事することをとても楽しみにしています。サクラフィフティーンは昨年のワールドカップで力強いパフォーマンスを見せ、エキサイティングなラグビーを展開しました。10月に開催されるWXVに向け、サクラフィフティーンが上位チームとの差を縮め続けられるようサポートするため、このプログラムに携わることになり、大変光栄に思っています」とコメントした。
宮崎善幸 ナショナルチームディレクターによれば、サイモン氏は今秋開催予定の新大会「WXV」が終了するまでサクラフィフティーンに携わる予定で、今夏のスペイン遠征、国内合宿、秋に実施する国際試合(WXVを含む)などで強化に取り組む。
サクラフィフティーンは7月に女子スペイン代表と2試合戦う予定。スペイン遠征に参加するメンバーは以下のとおり。
<女子日本代表 2023スペイン遠征参加メンバー>
阿部 恵(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA/15 caps)
安藤 菜緒(BRAVE LOUVE/1 cap)
今釘 小町(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA:立正大学ラグビー部/14 caps)
大内田 夏月(日本体育大学ラグビー部女子/―)
大塚 朱紗(RKUグレース/14 caps)
加藤 幸子(横河武蔵野アルテミ・スターズ/15 caps)
川村 雅未(RKUグレース/5 caps)
公家 明日香(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA/2 caps)
向來 桜子(日本体育大学ラグビー部女子/3 caps)
小鍜治 歩(東京山九フェニックス/7 caps)
小林 花奈子(横河武蔵野アルテミ・スターズ/5 caps)
小牧 日菜多(日本体育大学ラグビー部女子/7 caps)
櫻井 綾乃(横河武蔵野アルテミ・スターズ/18 caps)
左高 裕佳(弘前サクラオーバルズ/13 caps)
妹尾 安南(日本経済大学女子ラグビー部/―)
谷口 琴美(横河武蔵野アルテミ・スターズ/7 caps)
津久井 萌(横河武蔵野アルテミ・スターズ/23 caps)
永井 彩乃(YOKOHAMA TKM/14 caps)
長田 いろは(主将/ARUKAS QUEEN KUMAGAYA/20 caps)
西村 蒼空(MIE PEARLS/1 cap)
西村 澪(日本体育大学ラグビー部女子/1 cap)
畑田 桜子(日本体育大学ラグビー部女子/―)
パラキ ゆき(ながとブルーエンジェルス/1 cap)
弘津 悠(ナナイロ プリズム福岡/―)
古田 真菜(東京山九フェニックス/19 caps)
松村 美咲(東京山九フェニックス/―)
峰 愛美(日本体育大学ラグビー部女子/1 cap)
安尾 琴乃(BRAVE LOUVE/3 caps)
山本 実(ウスター・ウォリアーズ〔ENG〕/24 caps)
吉村 乙華(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA:立正大学ラグビー部/9 caps)
ラベマイ まこと(横河武蔵野アルテミ・スターズ/21 caps)