リーグワンD1の最下位はライナーズ。グリーンロケッツが最終節で意地を見せる。
リーグワンのディビジョン1残留を目指し、入替戦へ向け調子を上げたい花園近鉄ライナーズとNECグリーンロケッツ東葛がレギュラーシーズン最終節(4月22日、東大阪市花園ラグビー場)で激突し、グリーンロケッツが43-26で制した。
この結果、グリーンロケッツが11位となり、入替戦ではディビジョン2で2位となった三重ホンダヒートと対戦することが決定。1勝15敗で最下位に終わったライナーズの入替戦の相手は、ディビジョン2で優勝した浦安D-Rocksとなった。
グリーンロケッツは序盤から優勢で、前半10分、SO金井大雪の好走からチャンスを広げ、連続攻撃でゴールに迫ると、CTBクリスチャン・ラウイが腕を伸ばして先制の5点が認められた。15分には、自陣からテンポよくフェイズを重ねて攻め上がり、右外をゲインしたWTB後藤輝也がキック、そのボールを主将のFBレメキ ロマノ ラヴァが確保して連続トライとなった。
一方のライナーズは19分、日本代表でもあるWTBシオサイア・フィフィタの力強いボールキャリーなどで敵陣22メートルラインに迫ると、テンポよくフェイズを重ねて主将のFL野中翔平がフィニッシュ。その後、再び点差を広げられたが、ライナーズは31分にもゴールに迫り、LOベン・トゥーリスがタックルされながらも仲間のサポートもあってトライを挙げ、コンバージョンも決まって1点差とした。
しかし、グリーンロケッツは、24分にパワフルな走りを見せていたCTBマリティノ・ネマニが39分にも中央突破からの力走でチャンスメイクし、サポートのSHニック・フィップスにつないで得点、22-14で折り返した。
ホームで意地を見せたいライナーズも粘り、後半早々に攻めてLOサナイラ・ワクァが左外を抜けてインゴールに持ち込み、1点差とすると、57分(後半17分)には相手のしぶといディフェンスに対して13フェイズ重ね、日本代表キャップ保持者でもあるワクァがパワーで3人のタックラーを押しきり、逆転トライを決めた。
だが、ライナーズはこの試合、何度もチャンスを作りながらパスミスやハンドリングエラーで得点機を逃したシーンが多くあり、それがのちに響くこととなる。
4点ビハインドとなったグリーンロケッツは60分、リスタートのキックオフボールを確保してテンポよくつなぎ、WTB尾又寛汰がトライを奪い返して再び先行した。
そして、72分にはライナーズのパスが乱れ、ボールを拾ったWTB後藤輝也がゴールへ走りきり、グリーンロケッツがリードを拡大。77分にはPKからの速攻でFLカヴァイア・タギヴェタウアがトライゲッターとなり、勝負は決まった。
敗れたライナーズだが、アキレス腱断裂で長期離脱していたオーストラリア代表SOのクウェイド・クーパーがこの試合で戦列復帰。まだ完全復活ではないため、キックオフ後まもなくベンチへ下がったものの、入替戦への出場資格を獲得している。入替戦は2週間後に始まり、2回戦でおこなわれる。
そして、10位で入替戦に臨む三菱重工相模原ダイナボアーズは、地元の相模原ギオンスタジアムでリコーブラックラムズ東京とリーグ最終戦を戦い、21-31で敗れた。
前半はブラックラムズが強力モールでトライを重ね、24点リードでハーフタイム。
ダイナボアーズは後半、モールでやり返すなど反撃して3点差に詰めたが、72分、ブラックラムズがゴールに迫り、NO8ネイサン・ヒューズが仲間のサポートを得ながら前進してライン上にボールを押さえたことがTMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)で確認され、貴重な追加点となってリードを守りきった。
ブラックラムズは6勝10敗で今季終了。
リーグ戦後半に失速して4勝1分11敗で10位となったダイナボアーズは、入替戦ではディビジョン2・3位の豊田自動織機シャトルズ愛知と対戦する。