8年前に「体罰」で監督辞任の松井英幸氏、コーチたちに語りかけ「パワハラ起こす、七つの習慣」
「熱心な指導者が力およばず最後は苦しい思いをする、他の関係者はその過程で陰で不満を言う。もし違和感があるなら、それはその指導者に直接伝えてやってほしい。そういう関係を周りと築くことができなかったのも、私の至らなかったところです」
4月2日、きゅりあん(品川区総合区民会館)で開かれたセミナー(主催/一社・SRU 品川区ラグビーフットボール協会)で、講師の松井氏は打ち明けた。
かつて強豪の高校ラグビー部を率い、体罰、パワハラで訴えを起こされた経験を持つ松井さん。セミナーでは自身の体験や、当時の思いも告白。「ハート」のテストで、参加者自身の気持ちや行動のタイプを理解。ママさんから他競技の運営者まで60人以上の参加者が集まった。
今回のセミナーで、松井さんはパワハラを引き起こす習慣、抑制する習慣をそれぞれ7つ挙げている。
▼致命的な7つの習慣
批判する
責める
罰する
脅す
文句を言う
ガミガミ言う
褒美で釣る
▼身につけたい習慣
傾聴する
支持する
励ます
尊敬する
信頼する
受容する
意見の違いを交渉する
「ここ(致命的な…)にあるものを、私は、やり続けていました。100%これで私は指導されてきたし、成果を出していましたから」
「ただ、熱心な指導者が力およばず最後は苦しい思いをする、他の関係者はその過程で陰で不満を言う、が現状ならそれは解決をしてほしい。もし違和感があるならその指導者に直接、あなたから伝えてやってほしい。そういう関係を周りと築くことができなかったのも、私の至らなかったところです」
この日のフォーカスは「伝え方」にあった。
子(選手、部下、夫、妻など大切な人)の行動や考えを改めてほしいとき、自分はどんな言葉を使っているだろうか。ハートの描かれた紙で簡単にできるテストをやりながら、自分のタイプを知るワークもあった。
たとえばラグビーを教える時、コーチとしての知識や経験の多い少ないには差がある。それでも、どんなコーチでも、伝え方なら工夫のしようがある。自分が培ってきた習慣を変えていくと、伝え方は変わっていく。子どもや大切な人との関係にも影響がきっとあるはずだ。
◉ SRUの第2回セミナーはこちら(外部サイト)
「トンガ移住ママ、たかこさんと考えるスポーツと子育て」
~あなたはなぜ、子どもにラグビーさせているの?~