国内 2023.03.11
王者が貫禄の逆転勝ち。前季決勝対決、ワイルドナイツがサンゴリアスの挑戦はね返す。トヨタVは花園Lに大勝

王者が貫禄の逆転勝ち。前季決勝対決、ワイルドナイツがサンゴリアスの挑戦はね返す。トヨタVは花園Lに大勝

[ 編集部 ]

 後半出場のHO堀江翔太は埼玉WKの後半の修正について「やるべきことを、一つひとつやる。逆転できるとかいう感覚ではなく、目の前のことをやるだけです」と、淡々。チームの基準の確かさが伺えた。

 敗れた東京SGは冒頭の田中監督の言葉通りに悔しい逆転負けとなった。しかし、頂点を目指すことが「基準」となっているこのチームにおいては、この連敗が貴重なプロセスとなる面もある。

「前週は場面、場面のマインドが保守的すぎた」(SOアーロン・クルーデン)

「60分間は良かったが、最後はガス欠」(FB松島幸太朗)

 と、この日は振り切って持ち味のアタックマインドを解放できた。それがディフェンス面の結束も生んでいる。自陣のピンチで重いタックルを放ち場内をどよめかせたFL下川甲嗣は、リーグ一のスピードを誇るアタックについて「この一週間やってきたことが出せたのが前半。それをいかに続けるか」(FL下川甲嗣)と振り返る。試合後の選手たちは、この試合に共通した「強み」への手応えを感じていた。

「シーズン終盤でパナソニックといい試合ができるよう、準備する」(SOクルーデン)。

 リーグワン プレーオフ決勝の5月20日までは、ふた月あまり。両チームはそこを見据えさらに成長を遂げる。この日の80分は熱戦の布石となるか。

トヨタV姫野和樹の前進を阻む花園Lディフェンス(撮影:平本芳臣)

 同じく11日、花園ラグビー場で行なわれた花園近鉄ライナーズとトヨタヴェルブリッツの対戦は、前節で東京SGを破って勢いに乗るトヨタVが62-24で大勝を納めた(前半28-10)。

 開幕以来連敗を止められずにいるライナーズ。前節は相模原DBを向こうに接戦を仕掛けて手応えをつかんだかに見えたが、この日の勝利にはつなげられず。セットプレー、特にラインアウトのミスが痛手となり、ペナルティも重なり流れを引き寄せられなかった。

PICK UP