降格危機の男子セブンズ日本代表はバンクーバー大会14位。指揮官はディフェンスを評価
ワールドラグビーセブンズシリーズ2023の男子コアチーム(全15チーム)中、総合ランキング最下位で自動降格の危機にある男子セブンズ日本代表だが、第7ラウンドのカナダ・バンクーバー大会も厳しい戦いが続き、シリーズポイントを大きく伸ばすことはできなかった。
プールステージから4連敗だった男子セブンズ日本代表は、最終日は13位以下のトーナメントに臨むこととなり、初戦では招待チームのチリを19-0で下した。
日本は前半1分に福士萌起がダミーから抜けて先制すると、5分にも福士がラックサイドをすばやいピックアップからブレイクしてゴールへ走りきった。そして、後半4分に相手にイエローカードが出て数的有利となり、直後、スクラムからのアタックを石田大河が仕留め、勝利を決定づけた。
しかし、13位決定戦では、今季初めて8強入りを逃した総合ランキング3位(第6ラウンド終了時点)の南アフリカと対戦することになり、日本はしぶとく食らいついたが、5-17で惜敗した。
南アが序盤にボールキープで攻め続け、前半3分、パワフルなザイン・デイヴィッズが日本の壁を破り先制。
5点を追う日本はその2分後、ディフェンスでボールを奪い返し、自陣深くからのカウンターで石田吉平が抜けて大きくゲイン、サポートの石田大河につなぎ同点トライとなった。
後半も日本は粘り強いディフェンスを続けていたが、2分、またも体重100キロある南アのデイヴィッズがタックルを弾き飛ばしてゴールに持ち込み、勝ち越し。南アは終盤にも1トライを追加し、日本の挑戦を退けた。
男子セブンズ日本代表のサイモン・エイモー ヘッドコーチは、「バンクーバー大会は屋内の乾燥したピッチでおこなわれ、ロサンゼルス大会でのディフェンスとタックルの成功を再現できるか、またはそれ以上にできるか、大きなチャレンジとなりました。プールステージではアルゼンチンとフランスに大敗しましたが、日本代表としてハートとパッションを持ってプレーした選手たちの努力と闘いを私はとても誇りに思います。石田吉平のタックル数はじめ、最後の3試合でのディフェンスは、私が見た中で最高のものでした。安定した選手が揃っているので、次の香港大会(3月31日~4月2日)では、さらにプレーを進化させる絶好の機会になると思います」とコメントした。