その他 2023.02.09

花園から消えた鳩。管理会社は今も対策検討中

[ 森本優子 ]
【キーワード】,
花園から消えた鳩。管理会社は今も対策検討中
2023年1月1日の全国高校大会3回戦、天理×石見智翠館(撮影:早浪章弘)

 2月5日に東大阪市花園ラグビー場でおこなわれた花園近鉄ライナーズ対静岡ブルーレヴズの一戦。年末年始の全国高校大会とは少し芝の上の光景が違っていた。鳩の姿が消えたのだ。
 冬の花園では、何十羽という鳩の大群が我が物顔でグラウンドを占拠していた。鳩の消えた理由を芝生の管理会社に尋ねた。

「わたくしたちも、一概に“これ”という理由はわかりません」

 まだ結論を下せないのだという。
 昨年度から新たに花園ラグビー場のグラウンドを管理するようになり、昨年5月、ライナーズのシーズン終了後、半年近く養生。シーズン開幕後は、後々の稼働率を考えて芝の薄くなった箇所にそのつど種と砂を入れていた。他にも芝生のグラウンドの管理を行っているが、これまで同様のケースはなかった。

「SNSやネットでは“虫や肥料を求めてくるのでは”という声もありましたが、あの時期に虫が出ることはありえないし、肥料も固体ではなく液体。それも考えられない」

 秋口、たまたまグラウンドで餌にありついた鳩が仲間を呼んだ可能性があるというが、鳩の習性を完全には把握できておらず、それも推測だ。
 高校大会終了後、鳩対策を施した。「カラスの被害防止に、カラスの模型をつるすと来なくなる。同様にグラウンドにダミーの鳩の模型をつるしました。でも2~3日もすれば、慣れて戻ってくる」

 今回の理由として考えられるのは、その週、多めに種を蒔いた箇所にシートをかぶせておいたこと。「それでも最初のうちは、何羽か来ていました。おそらく、“ここに食べ物はない”と伝わったのかも」。
 それでも「たまたま日曜には来なかっただけで、まだ安心はできません」。これにて一件落着とはいかないようだ。

 3月にはJリーグも開幕、花園ラグビー場も使用される。今後はグラウンドの稼働率が上がるため、現在も具体的な鳩対策を検討中だという。

PICK UP