日野レッドドルフィンズが活動を無期限停止。昨年秋に不祥事、報告遅れに厳しい声も。
一方、問題発生から約3か月後の公表となったことで、レッドドルフィンズの対応の遅さも疑問視されている。リーグへ報告したのは1月28日で、もっと早いタイミングで報告をすべきだという厳しい意見をもらったと志賀部長は認めた。
週刊誌に書かれなければ公表するつもりはなかったのか、と会見で質問され、「先方様と守秘義務をかわした関係もあった」と発表が遅れた理由を説明したが、「社内での共有が欠けていたと認識しています。あらためて、今回の報道を受けて、我々が起こした行為に関して非常に重く受け止め、今回しっかり皆様にご説明する機会をいただきながらおわびを申し上げたいと思いました」と語った。
活動の無期限停止という結論に至ったプロセスは、「レッドドルフィンズと日野自動車のなかで、今回起こしてしまったことの重大さをあらためて話し合い、二度と不正を起こさないということで全社全員で立ち向かっている大きな課題に対して、あってはならない行為だという理解のもとで、活動の停止を決定しました」という。
しかし、4日の試合中止決定はメンバー発表後となり、対応の遅さが追及されている。「昨日時点では、会社側とレッドドルフィンズ側で会話をするタイミングがなかった。今週の試合、あるいは今季の活動について、具体的に議論する場を設けていなかったということです」と志賀部長は認めており、チームのトップの責任は大きい。
ジャパンラグビーリーグワンの東海林一専務理事は、「この度の事案は、大変遺憾であり、事態を重く受け止めております。リーグは今回の事案の報告を受けて以降、事実確認を進めており、日本ラグビーフットボール協会とも連携し、今後、ジャパンラグビーリーグワンのインテグリティ委員会にて対応を検討しております。ファンの皆さま、並びに関係者の皆さまに心よりおわび申し上げます」とコメント。
日本ラグビーフットボール協会の岩渕健輔専務理事は、「このたびの日野レッドドルフィンズの活動停止に伴う試合中止に関して、ファンの皆さま、関係者の皆さまに多大なご心配とご迷惑お掛けしておりますことをリーグワン共々おわび申し上げます。日野レッドドルフィンズの報道内容については、当協会におきましても事実関係を確認中でありますが、事案発生日からリーグワンおよび当協会への報告までの遅延については遺憾であり、重く受け止めております。今後リーグワンとも連携し、必要な対応につきましては検討してまいります」とコメントしている。
そして、ラグビー界やリーグワンへの影響をどう考えているか聞かれたレッドドルフィンズの田中GMは、「今回、我々の起こしてしまった不祥事については、当然ラグビー界もそうですが、スポーツ界全般含めて、こういったことがあるべきではないということで、大変重く受け止めております。しっかり反省をしたうえで、我々として、しっかり正しながら進めていきたいと考えております」と深刻な表情で語った。