ワールドカップ 2023.01.11

【Web版 キンちゃんのRWC2023フランス見聞録】第2回 トゥールーズ美酒美食探訪編 前編

[ 木村卓二 ]
【Web版 キンちゃんのRWC2023フランス見聞録】第2回 トゥールーズ美酒美食探訪編 前編
ナビゲーターの大野均さん。現在は東芝ブレイブルーパス東京のアンバサダー



 ラグビーワールドカップ2023年フランス大会への緊張と興奮のカウントダウンが進む中、元日本代表のレジェンドが現地視察に赴いたのは、昨年の6月のことだ。ラグビーマガジン誌上で展開した『キンちゃんのRWC2023フランス見聞録』のWeb版を掲載する。
 愛称「キンちゃん」。日本代表最多キャップ98、東芝ブレイブルーパス東京アンバサダーの大野均さんが、ジャパンのプール戦会場3都市と、その周辺の魅力ある街を紹介する。
 第2回目の今回は、酒を愛し、酒に愛されし酒豪キンちゃんが選んだ、トゥールーズの美酒美食の数々を。
 世界屈指の美食大国フランス。とりわけトゥールーズには、ラグビー熱狂地帯とあって、ラグビー色の強い店が溢れている。前編後編の2回に分けて、到底紹介し切れぬ数の中から選ばれた、キンちゃん推薦のお店ばかりだ。



高層から薔薇の街の絶景を。
【Ma Biche sur le Toit

 高い所に登り、街を見晴らすことは、旅の楽しみの定番の1つ。ところが、トゥールーズには、観光で登ることができる高所が思いのほか少ない。ならば、とキンちゃんが選んだ観光スポットにして美酒美食の店が、老舗百貨店ギャルリー・ラファイエット屋上で営業する「マビッシュ・シュルルトワ(Ma Biche sur le Toit)」。
 おすすめは夕暮れ時。テラス席から目にする、夕焼けに映える街の眺望は格別だ。

夕日に映えるバラ色の街トゥールーズ

「室内の装飾、料理、お酒、全てが洗練されています。『バラ色の街』と呼ばれるトゥールーズ。夕暮れ時には、レンガ造りの赤褐色の街並みが、夕焼けと溶け合う光景をお店のテラスから観ることが出来ます。まさに絶景です」(キンちゃん)

絢爛なバーカウンター写真4:景色に加えて料理も充実。
景色に加えて料理も充実

◆Ma Biche sur le Toit
4-8 Rue du Lieutenant Colonel Pelissier 31000 Toulouse
※20:00以降の入り口は4 Rue du Lieutenant Colonel Pelissier
https://www.mabichesurletoit.com/fr
https://www.facebook.com/mabichesurletoit
https://www.instagram.com/mabichesurletoit
平日10:00〜深夜2:00/土曜10:00〜深夜3:00
日曜定休



1843年創業、壮麗なカフェレストラン。
【Le Bibent

 歴史、装飾美、そして料理を同時に堪能したい。キンちゃんのオススメは、キャピトル広場に面する、1843年創業、トゥールーズ最古のカフェレストランの1つ、ル・ビバン(Le Bibent)。壮麗な装飾が施されたこの店は、1975年、フランス文化庁公式認定の歴史的建造物に登録されている。

芸術価値高い史跡として認定される店内装飾(公式HPより)。ラグビーボールも飾られている

 諸事情から廃れた時代があるが、2010年、元SHにしてフランス屈指の著名な星付きシェフ、クリスチャン・コンスタンが招聘され、オーナーとなり、再興。現在は後進のシェフがこの店を引き継いだが、美しい内装と質の高い料理で、活況を呈している。

 格式は高いが、価格は庶民的、朝から深夜まで営業、カフェ利用も可能、肩肘張らずに入店できるのも嬉しい。

「まるで美術館の展示室のような、芸術的な内装に驚かされました。それでいて、ラグビーボールが飾られていたりするのも、嬉しいですね。街の中心に位置するキャピトル広場に面していて、利便性も高いお店です。どの料理も美味しいのですが、特にバニラとキャラメルのミルフイユは絶品、おすすめです」(キンちゃん)

視覚にも味覚にも嬉しい、絶品のミルフイユ
地下のサロンで地元メディアの取材を受けるキンちゃん

◆Le Bibent
5 place du Capitole, 1000 Toulouse
定休日なし/8:00〜深夜2:00
https://lebibent.com
https://www.facebook.com/LeBibentToulouse
https://www.instagram.com/lebibenttoulouse




フランス代表監督ファビアン・ガルティエのお墨付き!
ラグビーファン集う“トワジエムミタン”の店
【J’Go

“Troisi?me mi-temps”、カタカナ表記するなら「トワジエムミタン」、英訳するなら“third half。「アフターマッチファンクション」よりも広義、選手とファンとを問わない、試合後の交歓と乾杯の「戦い」、そんなエスプリの効いた、お祭り意味が込められている。
 そんな中、キンちゃんが選んだトワジエムミタンの会場が「ジ・ゴ(J’Go)」。トゥールーズから北に約100キロのカオール(Cahors)出身、フランス代表監督ファビアン・ガルティエが大使役を務めてきた店でもある。ガルティエも絶賛する「パスティフレ(pastifret)」という名前のパテは、是非試してみたい。

「ラグビーファン特有の温かい雰囲気に溢れる、居心地の良いお店です。パテが美味しく、バゲットとワインが自然と進みます(笑)」(キンちゃん)

ガルティエ監督も絶賛の「パティスフレ」と、絶品のシャルキュトリーの数々
雰囲気の良いトゥールーズ店

◆J’Go
16 Place Victor Hugo 31000 Toulouse
https://www.facebook.com/RestaurantsJGO
※パリ、マルシアック(トゥールーズから西へ約120km)にも店舗あり




フランス代表SOロマン・ンタマックの店!
【Maison Good

 転身して活躍する元選手も多いフランスの料理業界。中には、将来を見据え、現役のうちから店舗経営に乗り出す選手も存在する。フランス代表SOロマン・ンタマックもその1人。地元トゥールーズで、レストラン「メゾン・グッド(Maison Good)」の共同経営に参画している。
 店はカジュアルでスマート、といったところだろうか。親近感を感じさせる柔らかい雰囲気と、洗練された料理と内装とが共存している。
「第一印象は、『どこにでもいそうな青年』です(笑)。それはともかく、トップ選手なのに、ファンを大切にしていることが、良く伝わってきます。柔らかい雰囲気で、親近感を感じました。若者から年配の方まで、誰でも入りやすいお店です。食事も美味しいし、カフェとして、気軽に使うこともできると思います」(キンちゃん)

フランス代表SOロマン・ンタマックとキンちゃん。共同経営に参画するレストランの前で
「Maison Good」の店内

◆Maison Good
30 Boulevard Mar?chal Leclerc 31000 Toulouse
https://www.maisongoodtoulouse.com
https://www.instagram.com/maisongood

月〜金10:00〜15:00/18:30〜深夜2:00
土18:30〜深夜3:00
日曜定休

◆RWC2023トゥールーズ会場開催試合
9月10日 ジャパン×チリ
9月15日 ニュージーランド×ナミビア
9月23日 ジョージア×ポルトガル
9月28日 ジャパン×サモア
10月8日 フィジー×ポルトガル

◆取材協力
フランス観光開発機構 https://www.france.fr/ja
トゥールーズ観光局 https://www.toulouse-tourisme.com
オクシタニー地方観光局 https://www.tourisme-occitanie.com
東芝ブレイブルーパス東京 https://www.bravelupus.com

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