【関東大学対抗戦A】筑波大が選手権出場枠を手中に。青学大は待望の今季初白星
2試合目は5敗同士の対戦。入替戦出場を回避する対抗戦6位スポットを視野に入れ、青学大と日体大が激突。それぞれ必勝の想いがあった。
「2週間前に筑波大学さんに負けて選手権への道がなくなりましたが、選手たちは2連勝して勝点10を獲ることを目標に掲げ、4年生を中心にまとまってくれました」(青学大・清水孝哉監督)
「ここまで統計的に見ると、後半に気持ちが切れて大量得点を獲られてしまう傾向にありました。この試合へ向けては、すべての物事に妥協せず、気持ち、メンタルで負けずに戦い抜こうと話していました」(日体大・FB田中大世主将)
この日大きな存在感を放ったのは青学大のバックス陣、特にゲーム主将を務めたCTB金澤春樹だった。
CTB金澤はハイレベルな長短のキックで好機を演出。特大キックでエリア獲りを優位に進め、後半には敵陣22m内でマイボールラインアウトになるキック「50:22」も披露した。
前半はそんな青学大の展開力が炸裂。
序盤に大外へのクロスキックを連続成功。前半6分にキックパスからWTB大村知意の先制トライが生まれた。
日体大も優勢だったスクラムなど起点として反撃したが、青学大には「昨シーズンからの積み上げで良くなっている」(清水監督)という堅守で前半無失点。
日体大の猛攻を押さえ込むと、バックスで獲るというプラン通り、前半は両WTBで4トライ。26-0で折り返した。
後半最初のトライ(4分)はCTB金澤のショートキックが決め手。鮮やかな再獲得からWTB榎本拓真がフィニッシュした。
日体大、待望のチーム初得点は後半13分だった。
スクラムで諦めず押し込むと、エリア左隅でWTB鈴木颯が抜けだし、前半3分の交替出場ながらゴール前のトライセーブなど好プレーもあった、辰己一輝がフォローからゴール中央へ回り込んだ。
しかし青学大はCTB金澤の足技によるトライなどで、後半20分頃から3トライを追加。日体大も後半36分にモールで一本を返したが、40点差(52-12)で青学大の今季初勝利となった。
初勝利を逃した日体大。対抗戦最終戦は12月4日の筑波大戦だ。
「今日はセットプレーを中心に組み立て、コンタクトでも上回れればと思っていましたが、思ったようなゲームができませんでした。青学さんの展開力にスピードがありました」(日体大・米地徹監督)
これで1勝5敗となった青学大。2週間後は、勝点5で並んだ立教大と、入替戦回避をかけた決戦が待っている。
「4年生として最後、(12月4日)立教大学さんとの試合に勝って、6位で対抗戦に残留できるように1日1日を大事にしたいと思います。これから2週間しっかり準備したいです」(青学大・金澤ゲーム主将)