男子セブンズ日本代表ヘッドコーチにセブンズの名将を招聘。サイモン・エイモー氏が就任。
サイモンHCは、現役時代は英国プレミアムシップ・ラグビーでSH、SOとしてプレー。2001年から2007年はイングランドセブンズ代表となり、主将も務めた。2004年にはIRBセブンズプレーヤーオブザイヤーを受賞している。指導者としても2009年に女子セブンズイングランド代表のHC、2013年から2020年までヘッド・オブ・イングランド・セブンズとして男女の強化を任され、2016年リオ五輪では英国代表を準優勝に導き、その後のワールドシリーズ、コモンウェルスゲームでのメダル獲得に貢献している。2020年にはエディー・ジョーンズHCのもと、15人制イングランド代表のアタックコーチを務めている。
「私自身はイギリス代表、イングランド代表を指導した経験を活かせることを非常に楽しみにしている。エディー・ジョーンズ氏のもとでのコーチングの経験、そこでの学びも活かせると思う。同時に日本の持っている独自性、強みをうまく出していくために、これから日本のあるべき姿がどういうものがいいのかしっかり学んでいきたい」
そしてサイモンHCは日本の強みとして、「相手の分析力」を挙げ、「その分析力を生かせばどんな相手に対してもチャンスはある」と話し、同時に日本人選手の特性としてコミットメント、フットワークの良さを挙げた。
「まずは日本人選手が持っている強みにフィットしたプレースタイルをきちんと確立し、実践できるようにフィットネスレベルを上げていくことが必要。そして重要なことは、勝てないときもあるけど必ずそこで学ぶこと。それをスタートから積み上げていくことで、勝利につながると思ってる」
来るべきシーズンに向けて「今年は厳しい年になると思う。ただ、我々としてはこれまでで一番の成績を残せるシリーズにしたいと思っている。得点、ポイントでも今までで一番の記録を残したい。そして、これまで一度も勝ったことがないチームにぜひ勝ちたい」と力強く目標を語った。
就任会見の翌日の9月30日から沖縄合宿がスタート。10月22日からアジアラグビーセブンズシリーズの第1ラウンドがタイでおこなわれ、11月4日からはオリンピック予選を兼ねたHSBCワールドラグビーセブンズシリーズ2023が香港で開幕する。
新HCのもと男子セブンズ日本代表の熱い戦いが始まる。
プロフィール
Simon Daniel Edward Amor
1979年4月25日生まれ、ロンドン出身。ケンブリッジ大学卒業。168㌢・76㌔。現役時代のポジションはSH、SO。ロンドンアイリッシュ、グロスター、ロンドンワスプス、ロンドンスコティッシュなどでプレー。2003年にはイングランド代表としてバーバリアンズと対戦。2001-07年には7人制イングランド代表で、その間主将も務め香港セブンズでは4度の優勝。04年IRBセブンズプレーヤーオブザイヤーを受賞。08年にはコーチ兼任でロンドンスコティッシュでプレー。09年に7人制イングランド女子代表ヘッドコーチに就任。10年にロンドンスコティッシュHC、13年から7人制イングランド代表HCを務める。16年、20年五輪でイギリス男子代表チームHCを務め、リオ五輪では銀メダルを獲得。20年からエディー・ジョーンズHCのもと15人制イングランド代表のアタックコーチを務める。2021年12月に7人制男女日本代表テクニカルディレクターに就任。 2022年9月29日、男子セブンズ日本代表HCに就任した。