「俺たちは弱い」から奮起。一戦必勝の流経大が大東大を破り開幕2連勝。
今季の関東大学リーグ戦1部は、開幕から昨季の下位チームが上位チームを破る逆転劇が続いている。9月25日、セナリオハウスフィールド三郷でおこなわれた第2節もそうだった。
流経大が大東大を43-29で破り開幕2連勝とした。
流経大は昨季、部内のクラスターによる長期の活動停止が響き5位に沈む。その開幕戦では、この日戦った大東大(昨季3位)に7-29で敗れていた。
「去年は初戦で敗れてから(そのまま)厳しいシーズンになったので、リスタートの思いで迎える意味でも今日、大東に勝てたのは自信になりました。非常に重要なゲームだったと思います」(流経大・内山達二監督)
しかし、序盤に主導権を握ったのは大東大だった。先制トライは3分。
ラインアウトを起点にPR河村樹来がゲインラインを切ってチャンスを作ると、最後は外に振ってWTB松田武蔵がインゴールに入った。
7分にPGを決められて5-3とされるも、直後の10分には自陣からFB神田永遠がラインブレイク。さらに外側へのキックパスがWTB小田嶋生吹へと渡り、FL吉瀬航汰主将がトライを奪った(10-3)。
幸先よく2トライを奪った大東大だったが、風下の前半は流経大のキックに翻弄されて徐々に流れを渡してしまう。
流経大は15分、相手のキック処理のミスで得た5㍍スクラムから同点に追いつくと、直後にFB谷惇平が50/22のキックを決める。そして21分、当日急遽先発入りしたLOティシレリ・ロケティ(1年)がスクラムの最後尾からパワフルなボールキャリーで逆転のトライを挙げた。
その後もFB谷のキックやスクラムなどで優位にゲームを進めた流経大が31分、37分、40分とトライを畳みかけて36-10と大量リードを奪った。
前半を終えて流経大の大勝かと思われたが、後半は風上に立った大東大が息を吹き返す。11分、19分と連続トライを奪って2トライ差まで点差を縮めた(22-36)。
この間、シンビンでピッチの外にいた流経大のCTB土居大吾主将は「この2トライは僕のせいだと。守りに入っていたので流経らしいアタックをしようと(戻った時に)話しました」。
以降も大東大は敵陣で戦い続けたが、勝負どころでスクラムの反則とラインアウトでのミスを重ね点差を縮められず。
なんとか自陣を抜け出した流経大が36分、LOロケティの中央突破でダメ押しのトライ、追撃を絶った。
「あの時間帯は流経にとっても我慢の時間だったと思うが、どちらが集中力を切らさずにやれるかというところで、自分たちの方が先に切れてしまった」と大東大・吉瀬主将は唇をかんだ。