国内 2022.09.09

明大・安田昂平は冬までに「完成系」を目指す。爆発力に期待。

[ 向 風見也 ]
明大・安田昂平は冬までに「完成系」を目指す。爆発力に期待。
鋭い走りで明大に勢いをつける安田昂平(撮影:福島宏治)


 鋭い眼光、厚めの前髪、身長181センチ、体重87キロの堂々とした体躯、ボールを持って走り出した際の予測しづらいステップ…。

 明大ラグビー部2年生の安田昂平は、今季の大学シーンきっての花形役者と言えよう。

 奈良の御所実高出身。今季4シーズンぶり14度目の日本一を目指す明大にあっては、1年目の昨季からグラウンド後衛のWTB、FBで出番を獲得。今季はこのポジション群の主戦級の1人だ。かねてこう言っていた。

「一番の目標は、大学生のうちに日本一を獲ること。最終的には、日本代表に選ばれたら。ポジション柄、走る場所(の選手)なので、誰よりも速くなって、技術をつける」

 チームはこの夏、苦しんだ。体調不良者が相次いだことで、練習の強度やモチベーションを保つのに難儀。昨季の選手権決勝を戦った帝京大との練習試合は、19-54で落とした。

 しかし、そのままでシーズンを終えるつもりはない。

 安田は地に足をつけながら、未来を見据える。

「まず、12月4日に国立競技場でおこなう早大との対抗戦最終節までは、自分たちの積み重ねてきたものを全部、出す。ただ、その後の大学選手権では、1回でも負けてしまったら終わる(対抗戦は総当たり戦だが選手権はトーナメント制)。春(チーム始動時)から練習してきた動きを12月4日までに極め、完成系にして選手権に行きたいです」

 9月10日、東京・駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場。「対抗戦」こと関東大学対抗戦Aの初戦(対筑波大)で、安田はFBとして先発する。主力WTBの石田吉平主将がベンチスタートとなるこの日、安田の爆発力への期待は自ずと高まる。

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