W杯予選敗退を糧に新たな章へ 来日した世界7位の女子アイルランド代表には若手有望株も多数
昨秋のヨーロッパ予選で敗れたため、今年ニュージーランドで開催されるラグビーワールドカップ(第9回 女子大会)には出られない。しかし、世界ランキングは7位。同13位の女子日本代表“サクラフィフティーン”よりも格上と言える。
女子アイルランド代表が、初めての夏ツアーで来日した。
シックスネーションズ2022では、ワールドカップで日本と同組に入るイタリアに29-8と快勝しており、開幕まであと50日と迫った大舞台を見据えるサクラフィフティーンにとっては、ヨーロッパの強豪を相手に力を試せる最高のチャレンジマッチとなりそうだ。
シリーズ第1戦は20日、静岡・エコパスタジアムで激突する。
女子アイルランド代表の再建を任され昨年12月にヘッドコーチに就任したグレッグ・マックウィリアムズは、ジャパンツアーの第1戦で4人のニューフェイスを先発に起用する。10番をつけるダナ・オブライエンは18歳で、指揮官が「非常に特別な何かを持っている。私には説明できない落ち着きがある」と評する新星だ。13番に入るイーファ・ダルトンは19歳で、右WTBのナターシャ・ビーハンとFBメイブ・ディーリーも22歳、21歳と若く、彼女たちにとってはこの試合がデビュー戦となる。ベンチ入りするLOタリン・シュッツラーとCTBリー・ターピーも出番があれば初キャップだ。
キャプテンを務めるのは、スコッドで最多の27キャップを持つLOニコラ・フライデイ。同じく経験豊富な背番号1のリンダ・ジョガンはフィジカルが強く、パワフルなFWパックとなる。
背番号7をつけるエデル・マクマホンは、今年のシックスネーションズでタックル成功回数が最も多かったフランカー。HOニーヴ・ジョーンズもハードタックラーとして知られ、日本がキーポイントとするブレイクダウンのファイトも激しい。
アイルランドラグビー協会は今月はじめ、来シーズンから15人制と7人制のエリート女子選手たちにもプロ契約を提供する意向を発表するなど、強化へ本腰を入れている。今回の日本ツアーで新たな章を開く女子アイルランド代表は、サクラフィフティーンとのテストマッチに燃えている。