国内 2022.06.30

トップイースト春季交流戦4強対決。ヤクルト、東京ガス、セコム、横河武蔵野が準決勝へ

[ 山形美弥子 ]
トップイースト春季交流戦4強対決。ヤクルト、東京ガス、セコム、横河武蔵野が準決勝へ
FL今要(元高校日本代表候補)は仙台育英、日大を経て2019年加入。「前節は出られなかったので、7月3日の準決勝にはめちゃくちゃ出たい! そんな気持ちで今日の練習試合に臨みました。出ても出なくてもチームのために力を尽くします!」と意気込む。(撮影/山形美弥子)
SH平尾幸也は帝京大、JR九州を経て2021年加入。27歳のときNZダニーデンのプレミアリーグでプレーした経験を持つ。「チームの雰囲気は今とても良く、昨秋より(戦力も)格段にレベルアップした。今日の練習試合も、自分を含め良いパフォーマンスの選手がたくさんいた。準決勝はタフなゲームになると思うが全員で勝ちに行きます」。(撮影/山形美弥子)
SO渡邉夏燦(かざん)は同志社大、三菱重工相模原を経て2020年秋加入。優れたアタックセンスと左足キックで魅せる。スタッフが絶賛するスムーズなボール運びにも注目だ。「今春はこれまで怪我ばかりでチームに全く貢献できていないので、少しでも貢献できるよう頑張ります」と謙虚に語る。(撮影/山形美弥子)
この日は選手・スタッフが朝7時30分に武蔵野陸上競技場に集合し、複数班に分かれて地域清掃ボランティア活動を実施した。(撮影/山形美弥子)
この活動は選手たちの発案によって生まれたもの。「駅周辺に比べると住宅街はきれい。一番よく拾うゴミはタバコの吸い殻。どこにでも落ちている。今後も地域貢献活動を実施して愛されるチームを目指していきます」。(撮影/山形美弥子)



 トップイーストリーグは、春の公式戦が佳境を迎えている。

 2022春季交流戦トーナメントが5月に開幕し、これまでに全16試合のうち10試合がおこなわれた(パンデミックの影響で2試合は開催中止)。その結果、前年度の秋季戦トップ4チームのヤクルトレビンズ、東京ガス、セコムラガッツ、横河武蔵野アトラスターズが準決勝に駒を進めた。
 約2年振りに有観客試合も開催されており、観客席のファンの姿に選手たちの目が輝く。勝利チームの表情が、ファンの前では一層晴れやかになるのも印象的だ。

 春季交流戦の参加チームは、トップイーストに所属する以下の16チーム。
Aグループ5チーム(ヤクルト、東京ガス、セコム、横河武蔵野、秋田ノーザンブレッツ)、Bグループ4チーム(クリーンファイターズ山梨、明治安田生命ホーリーズ、日立製作所Sun Nexus、丸和運輸機関 AZ-MOMOTARO’S)、Cグループ7チーム(ビッグブルーズ、JAL WINGS、あいおいニッセイ同和損保タフウルズ、大塚刷毛製造、ライオンファングス、サントリーフーズSUNDELPHIS、ワセダクラブ TOP RUSHERS)。

 今月18日と19日、各地で3回戦がおこなわれた。
 東京ガスが56-7で日立製作所戦を制すと、横河武蔵野が101-0で山梨を圧倒し、セコムは秋田NBを26-14で下した。ヤクルト×明治安田生命は開催中止となり、ヤクルトが不戦勝している。
 準決勝は7月3日、東京ガス×セコム(東京ガスグラウンド)、ヤクルト×横河武蔵野(横河電機グラウンド)。いずれも有観客試合を予定している。

 それに先立ち6月25日、横河武蔵野が「アトラスチーム」と「スターズチーム」に分かれ、武蔵野陸上競技場(東京・武蔵野市)で練習試合をおこなった。
 昨シーズンとは見違えるほど、常に幾つかのオプションを持った組織的なアタックができており、ターンオーバーも増えたように見受けられた。

 アナリストチーフの阿多弘英氏はこう話す。
「アタック面では、マインドが変わりつつあります。
 BKは今年、髙島大地ヘッドコーチが中心となってアタックの改善から着手しました。昨年の秋季戦では山梨さん相手に2試合とも38点止まり。それが半年後に100点取れた(於:春季交流戦第3回戦)。これは完全に得点力が上がったということ。
 ディフェンス面では佐藤明善FWコーチ、松村表BKコーチがかなり注力して指導をおこない、成果を上げています。ターンオーバー数も、昨秋が1桁だったのに対し、今年はもう2桁行きましたからね」。

 FWアナリストの福岡員正氏はこう続ける。
「FW間のパスや、BKとの連携ができるようになってきました。今後の課題はセットプレーです。山梨戦ではラインアウトとスクラムは良かったですが、まだまだです。
 ディフェンス面では、取り返す意識が出てきましたね。昨年までは『強いタックル』だけで終わっていましたが、今年は『ボールを奪い返すところまで』が仕事という内容に変わって来つつあります」

 今シーズンの始動以来、負け知らずの横河武蔵野。トップイーストAグループ上位進出を目指し、勢いを示している。
 チームビルディングの一環としてキックオフミーティング合宿、ゴールデンウイーク合宿などの強化期間を設けるほか、東京・武蔵野市内で清掃ボランティア活動を定期的に実施するなど、あらゆる角度から結束力と戦力の押し上げに気炎を上げている。

 この日も練習試合前、早朝7時30分から武蔵野陸上競技場周辺で地域清掃ボランティア活動が実施された。
 4度目を迎えたこの活動は、本サイトを通じて地域で広く知られることとなり、チームへの感謝の声も届き始めている。

※詳しい情報は横河武蔵野アトラスターズ公式ホームページでご確認ください。

地域清掃活動終了後、新しいジャージーに着替えた選手たちがアトラスチーム(青衣)とスターズチーム(白衣)に分かれ、武蔵野陸上競技場で練習試合をおこなった。(撮影/山形美弥子)
今年のオープン戦ではヤクルトに19-14で勝利した。7月3日(日)有観客試合となる春季交流戦・準決勝で再戦する。会場は東京・武蔵野市の横河電機グラウンド。(撮影/山形美弥子)

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