日本代表 2022.06.19

日本代表ジョセフHCは、NDS、ウルグアイ戦をどう見たか。気になる昇格メンバーは…。

[ 編集部 ]
日本代表ジョセフHCは、NDS、ウルグアイ戦をどう見たか。気になる昇格メンバーは…。
日本代表のジェイミー・ジョセフHC。18日の試合の指揮はNDSの堀川隆延HCに任せていた 🄫JRFU


 ラグビー日本代表のジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチが19日、メディアブリーフィングをおこない、前日のウルグアイ代表戦を振り返った。

 ワールドカップ2023フランス大会を1年後に控え、日本代表は2チーム制で強化をおこなっている。前回(2019年)の自国開催ワールドカップで初のベスト8入りを果たした日本代表だが、その後、新型コロナウイルス感染症の影響により、過去2年間に実施できたテストマッチはわずか6試合で、他の強豪国と比べて3分の1以下と少なく、強化に苦労していた。そこで今夏は、日本代表とナショナル・デベロップメント・スコッド(NDS)合わせて70人近くを招集し、宮崎と別府に分かれて合宿をおこなってきた。

 6月18日に秩父宮ラグビー場であったウルグアイ代表との第1戦は、NDSのメンバーで臨み、9人が日本代表初キャップを獲得するなど、若い選手たちも含めて貴重な経験をした。

 ジョセフ ヘッドコーチはNDSを活かしたプログラムについて、「日本代表と同じようなチームの環境づくりをすることもでき、そのなかで練習と試合をおこなうことができた。代表キャップがある選手もない選手もプレーすることができ、異なるコーチンググループのなかでも同じ環境で見る機会をつくれた。そういった意味でも、このプログラムは成功したと考えている」と述べた。

 25日のウルグアイ代表戦(第2戦)、そして7月のフランス代表戦へ向け、宮崎で合宿をおこなってきた日本代表スコッドにNDSから数名が合流する予定で、誰が“昇格”となるかは首脳陣のミーティングを経て発表となるが、ジョセフ ヘッドコーチは「昨日出場した選手たちは誰もが日本代表に来る可能性を持っている」と語る。現状、日本代表には負傷者が何人か出ており、クレイグ・ミラーはふくらはぎを痛め離脱。「そういった意味では、ルースヘッドプロップは必要になってくる。ラピース(ピーター・ラブスカフニ)も同じようにけがをしているので、選手選考はけが人のことも含めてミーティングで決めたいと思っている」

 18日のウルグアイ戦で目についた選手は誰かを聞かれたジョセフ ヘッドコーチは、全員がテストマッチに勝つためにプレーしてくれたので個人名は挙げたくないと言いながらも、FWのセットピースを高評価。「特にスクラムはすばらしく、フロントローの堀越康介(HO)、三浦昌悟(PR)、淺岡俊亮(PR)はよくやっていた。それと同時に、LOの大戸裕矢はラインアウトをしっかりリードしてくれ、ワークレートもルースFWのような働きをしてくれた。そして、ヴィンピー・ファンデルヴァルトもフィジカルなプレーをしてくれた」と語った。
 さらに、トライを挙げるなど活躍したNO8テビタ・タタフについての評価を求められると、「先ほど言ったようなタイトファイブの奮闘があって、テビタのような強いボールランナーが活きる。彼は昨年のスコットランド戦でもトライを挙げており、可能性のある選手として見ている。彼が今回NDSに入ったのはフットネスレベルで足りていない部分があったためだが、そこは課題として、彼に必要なものだと思う」と述べた。

 そして、ワールドカップ2大会出場を含め69キャップを重ねた33歳のSO田村優については、NDSをよくリードしてくれたと評価し、「とても経験があり、チームにとって価値がある選手だと思っている」とジョセフ ヘッドコーチ。しかし、アタッキングとキッキングゲームにおいてはさらなる成長を求め、18日のウルグアイ戦ではタッチキックミスもあったとし、「そういった精度はもっともっと上げていってもらいたいし、そういうことをしっかりすれば、また日本代表に戻ってこれるんじゃないかと思う」とコメントした。

6月18日に秩父宮ラグビー場でおこなわれた日本代表×ウルグアイ代表戦 🄫JRFU

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